日本一の生産量を誇るひたちなか市、那珂市、東海村の干し芋の頂点を一般投票で決めるイベント「第1回ほしいも祭」が19日、ひたちなか市新光町のファッションクルーズで開幕し、約1500人が生産者自慢の干し芋の食べ比べをして「1票」を投じた。

イベントは、茨城ほしいも対策協議会と干し芋で地域活性化を目指す「ほしいも学校」が共同で開催。若者になじみの薄い干し芋のおいしさを知ってもらい、販路拡大につなげようと、これまで同協議会が実施してきた干し芋品評会を拡大し、即売会やステージなども加えて市民が楽しめる祭りに発展させた。

今回は、同協議会が認める地元の三ツ星生産農家から約50軒が参加。「たまゆたか」「新品種」両部門に計70点を出品し、生産者名が伏せられた状態の小さくカットされた干し芋を試食する形で行われた。

初日の一般投票は、朝から大勢の市民が列を作り、断続的に入場が規制されるほどの盛況ぶり。親子連れなどが「ねっとりとしている」「やわらかい」などと話しながら次々と干し芋を口に運んだ。

家族で訪れた同市平磯町、大内響さん(8)は「干し芋は大好き。甘くておいしく、食べ過ぎた」と満足した様子。栃木県足利市で干し芋を生産する農業、元沢鋭州さん(50)は「ねっとりした食感がうまい。県外でもイベントを行い、干し芋の味を知らない人にアピールしてほしい」と話した。

開催2日目の20日はシェフや野菜ソムリエら審査員が投票し、干し芋の頂点が決定。公募された「ほしいも学校」校歌の大賞を決定するほか、水戸ご当地アイドル(仮)のショーが行われる。