坊津の秋目浦と鑑真記念館と映画「007は二度死ぬ」のロケ地
坊津の秋目浦と鑑真記念館と映画「007は二度死ぬ」のロケ地
薩摩半島の南西端、東シナ海に突き出した野間岬から坊津にかけて、リアス式海岸と呼ばれる、のこぎりの歯のように山地が海に入り組んだ海岸が続いています。
このなかにはいくつも入り江があり、古来、天然の良港になっているところも多くあり、そのうちの一つが坊津(ぼうのつ)です。
坊津は、中国明代の歴史書『武備誌』に日本の代表的な港=日本三津として、博多津(現在の福岡県博多)、安濃津(現在の三重県津)とともに当時の日本を代表する良港でした。
ここ坊津の秋目浦に、天平勝宝5年(753年)、奈良唐招提寺の開祖であり、律宗の始祖として有名な唐の高僧・鑑真和上が上陸しました。
鑑真は聖武天皇の招きで日本に向かいますが、海上暴風などにより5度の渡航に失敗し、失明しながらも6度目の挑戦で東シナ海を渡り、ここ秋目浦に日本上陸の第一歩を印したと伝えられています。
秋目浦を見渡す高台に、鑑真の上陸を記念する鑑真記念館があり、鑑真の渡航のようすを再現した展示などがあります。
また、秋目は1966年に映画「007は二度死ぬ」のロケが行われたところであり、記念館から歩いて2〜3分のところに、1990年に建てられた記念碑があります。
1 場所↓
2 秋目浦
3 鑑真和上の上陸記念碑、鑑真記念館
①上陸記念碑
鑑真が上陸した秋目浦を望む高台に、建てられている。
・鑑真
鑑真は、天平勝宝5年(753年)、日本で初めて秋目浦に上陸し、この地に数日間滞在した後、福岡県の太宰府へ向かったと伝えられている。
・碑文
苦難の海路に思いをはせる鑑真
日本渡海 五度果たせず 十二年かけて 六度目
七五三年 上陸第一歩を この地に 六六歳で印す
七五九年 奈良唐招提寺を創建 七六歳で示寂
日本の仏教 文化 医薬 建築 美術 書道などの
興隆に はかりしれない 貢献をなした
<鑑真記念館>
秋目上陸を再現したスライドやジオラマ模型、中国で作製された鑑真大和上座像の複製などが展示されている。平成4年に建てられた。
・館内
<坊津と渡日航路>
沖縄から屋久島経由で坊津にたどりついたようです。
・館内からの展望
4 映画「007は二度死ぬ」ロケ記念碑
秋目は1966年に映画「007は二度死ぬ」のロケが行われたところであり、記念館から歩いて2〜3分のところに、1990年に建てられた記念碑がある。
このあたりに若き日の丹波哲郎、浜美枝、ショーンコネリーなどが来て、ロケが行われた。
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コメント(1)
わが国律宗の始祖になった唐の高僧・鑑真和上が日本上陸の第一歩を印した秋目に建設されています。諸宗の奥義を極めた当代随一の高僧・鑑真は、聖武天皇の招きにより日本に渡航しようとしました。
ところが当時の渡来は困難を極め、海上暴風や密航の差し止めなどのため失敗は5回にも及び、また疫病によって失明するという悲運にも遭っています。
それらの困難にも挫けることなく、ついに天平勝宝5年(753年)、当地に上陸を果たしわが国に仏教の戒律や薬学の知識などを伝えました。その鑑真の偉大な功績を讃え、平成4年に記念館が建立されました。鑑真像の複製のほか渡航の模様とその生涯が展示品やジオラマで詳しく紹介されています。
行ってみたいですね。
2012/3/17(土) 午後 2:29 [ 国境の環境歴史観光防災プロジェクトX ]