ホビーのごった煮

　先日BSで掛かっていた007シリーズで私が個人的に好きな「007は二度死ぬ」を久しぶりに堪能しました。

　ジェームズボンドが日本で活躍する一編で共演が丹波哲郎に若林映子、浜三枝そしてコロンボの「別れのワイン」で好きになったロナルドプレザンスという豪華版です。
火山島の中にロケット秘密基地を建造し、そこから打ち上げた特殊宇宙船で米ソの有人衛星を捕獲、第三次世界大戦をたくらむ秘密組織の野望に挑むジェームズボンドの活躍が大まかなストーリーですが、製作当時からかなり話題だったようで当時の「オバケのQ太郎」でもこれを題材にしたマンガがあったくらいです。



　さて、本作に出てくる車というと有名所ではオープンカーの2000GT辺り（写真のミニカーはクローズドボディです）ですがそれ以外にもMS40のクラウンがヘリにぶら下げられて東京湾に落とされたり、初代グロリアのタクシーやら3代目コロナが街角に居たりと3丁目の夕日状態なのに懐かしさを感じます。



　それにしても本作を観ていて驚かされるのはここで出てくる諜報機関員の「忍者ルック」「秘密兵器」「訓練場面」の描写でした。
　これはあちら流のエキゾチズムの発露とも捉えられなくもないのですがそれぞれの描写（敵の秘密基地のデザインや描写も含めて）後の和製特撮ヒーロー物につながる要素が多いことです。

　噴火口に偽装したロケット基地などのギミックはウルトラ警備隊基地を連想させますし、手裏剣や忍者刀を背負いながらもロケット銃を持ち出す辺りは東映戦隊ヒーローじみています（最も本作公開前にTVでは良く似たコンセプトのヒーロー物「忍者部隊月光」というのをやっていましたが）

　あのサイズでどんだけ！？と思えるほどに秘密兵器満載のオートジャイロ（間違いなく火器の武装度は過去のどのボンドカーよりも凄い）もヒーローメカそのまんまです。
　むしろ秘密兵器満載でもソフィスケートされた魅力もある（車種選択の見事さと相俟った）ボンドカーにくらべてケレン味満点なところなど戦隊ロボに近いのではないでしょうか。

　後で調べて知りましたが、本作にかかわったスタッフや役者さんの中には後に特撮ヒーロー物やアクション映画などで活躍された方も多かった様ですし、意外と本作が後の特撮物やアクション物に与えた影響や遺産は多かったのかもしれません。




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