北アフリカのアルジェリア南東部イナメナスでプラント建設大手「日揮」の日本人駐在員を含む外国人がアルカイダ系イスラム過激派武装勢力に人質に取られた事件で、日揮は18日夜、日本人17人のうち計7人の無事を確認した。だが、アルジェリア軍が日本時間17日に着手した強行作戦で、日本人2人死亡と伝えられたまま。救出ではなく“殲滅作戦”ともいえる手法に国際世論から非難の声が噴出した。なぜこんな事態になったのか、軍事評論家の神浦元彰氏が分析した。
国営アルジェリア通信は日本時間18日深夜、人質となった外国人は計132人で、うち100人近くが解放されたと報じた。一方、フランス公共ラジオによると、モーリタニアの通信社は同19日午前、犯行グループが現在も拘束していると主張する人質7人の中に日本人1人が含まれていると伝えている。
アルジェリア軍が17日に開始したオペレーションでは、プラントを包囲していた軍隊や特殊部隊が突入した。詳細は明らかにされていないが、人質を乗せた5台の車がアルジェリア軍のヘリコプターのミサイル砲撃を受け、4台が大破。ロイター通信はアルジェリア治安筋の話として、日本人2人が死亡したと報道。同国のテレビは、日本人2人を含む外国人8人の遺体が18日、イナメナスの病院に運び込まれたと報じた。
「もし米軍や英国軍が同じ対応を取ったなら指揮官は首が飛んでいた。人命優先ですから、人質が乗った車があれば軍事衛星で車を捕捉し、なんとか車を止める方法や人質解放の交渉に出ていたでしょう」(神浦氏)
事件発生2日目での突入は異例の早さ。アルジェリア軍を動かしたのは米や英国の介入を阻止するためだった。パネッタ米国防長官は「必要な措置は取る」と地中海に展開するMEU(海兵隊遠征隊)やシールズ、グリーンベレーなどの特殊部隊のスクランブル態勢を整え、英国もSAS(特殊空挺部隊)がアルジェリア側のゴーサインを待っていた。だが、当のアルジェリア側に“人命救助”の概念がなかった。
「アルジェリアは血で血を洗うひどい内戦を経験し、武装グループにスキを見せればさらに規模の大きい人質事件やテロを起こされる。テロリストと話し合う考えは毛頭ない。人質を救出する訓練も受けていないので、突入でも人質は命を落としても仕方がないという考え。ソ連、ロシアの影響が大きい」(神浦氏)
アルジェリアはフランス植民地だったが、独立後の冷戦下ではソ連側に属し、将校もソ連で軍事教育を受けていた。対テロ対策はいわば“ロシア式”だったのだ。
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