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問題冊子持ち出し予備校関係者に渡す 長崎
1月20日 20時42分

問題冊子持ち出し予備校関係者に渡す 長崎
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19日行われた大学入試センター試験で、長崎市の会場から、受験生が地理歴史と公民の問題冊子を試験時間中に持ち出し、予備校の関係者に渡していたことが分かりました。
この関係者は「問題の分析をするためで、ほかには渡していない」と話しているということで、大学入試センターは試験の監督に問題があったとみて詳しいいきさつを調べています。

問題冊子が持ち出されたのは長崎市にある「活水女子大学」の会場で、19日行われた大学入試センター試験の地理歴史と公民の試験の際、開始から30分ほどたった午前10時すぎに受験生1人が退出を求め、監督者が認めました。
ところが退出後に監督者が机の上を見ると、地理歴史と公民の問題冊子が2冊ともなくなっていて、大学内にいたこの受験生を見つけて問いただすと、問題冊子を持ち出し、大学の門の所で予備校の関係者に渡したことを認めたということです。
大学からの通報を受けた警察がこの関係者から事情をきいたところ、「問題の分析をしたかった。試験が終わるまでは外部に渡していない。受験生には、監督者に従って早めに持ち出せるなら持ち出してほしいと頼んだが、黙って持ち出せとは言っていない」と話したということです。
また受験生はすでに大学に合格しており、「センター試験は試しに受けた。問題を持ち出すことが不正だとは思っていなかった」と話しているということです。
大学入試センターによりますと、試験時間中に問題冊子を持ち出すことを不正行為に当たり、不正を行った受験生はそれ以後の試験は受けられなくなり、すべての教科の成績が無効になるということで、今回の受験生も受験資格を取り消されたということです。
大学入試センターの片山純一理事は記者会見で、試験問題が予備校の関係者からさらに漏洩した可能性は低いという認識を示したうえで、「去年も大きなトラブルがあり、監督業務についても改善の努力を行ってきたが、今回、適正に行われていれば問題は起きなかった。不十分で反省している。さらなる改善について周知方法を考えていく」と述べました。

試験会場の大学学長が陳謝

試験会場となっていた長崎市の活水女子大学の野々村昇学長は、記者会見で、「大学側のミスで、試験時間内に試験問題が部外者の手に渡ってしまったことを深くおわびする。2度とこのようなミスが起きないよう指導を徹底したい」と陳謝しました。

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