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アルジェリア人質事件 軍「作戦終了」日本人3人死亡か

18日、地元テレビで放映された互いに抱き合って喜ぶ救出された人質たち
18日、地元テレビで放映された互いに抱き合って喜ぶ救出された人質たち
Photo By AP

 アルジェリア南東部イナメナスのガス田施設で起きた人質事件で、地元メディアは19日、イスラム武装勢力に対する同国軍の作戦が終了したと報じた。作戦中に人質7人と犯人側の11人が死亡し、人質のうち1人は日本人との報道もある。前日18日にも、地元の病院に日本人2人の遺体が運び込まれたとの情報もあり、複数の日本人を含めた外国人の死者数が増える可能性がある。

 事件発生から4日目、国営アルジェリア通信は、同国軍が武装勢力の掃討を目指した最終作戦に踏み切ったと報道。複数のテレビは、作戦は終了したと伝えた。作戦中に人質7人と犯人側の11人が死亡し、7人のうち1人は日本人だと報じた。他の6人は米国人2人、英国人1人、ベルギー人3人で、犯人側に処刑されたため、軍が犯人側を殺害したとしている。

 一方、軍が現場から外国人7人を救出したと報じる地元テレビもあり、情報は錯綜(さくそう)している。

 フランス公共ラジオによると、アルジェリアの治安当局者は、死亡した人質7人について「アルジェリア軍の作戦に対する報復として殺されたのだと思う」と話した。「現時点でのまとめでは、事件発生からアルジェリア人、外国人を合わせ25〜27人の人質が殺された」とも述べた。

 アルジェリア紙の記者は共同通信に対し、治安筋の情報としてイナメナスの病院に18日夜、日本人2人の遺体が運び込まれたと語った。軍の最終作戦後に遺体で見つかったとされる日本人とは別という。日本人1人が18日、イナメナスの病院で手当てを受けた後、首都アルジェに搬送されたとの情報もある。

 事件ではプラント建設大手、日揮(横浜市)の日本人駐在員10人を含む外国人数十人の安否は不明で、各国政府が確認を急いでいた。軍が同施設の居住区を制圧後も犯人側はプラント地区の一部に立てこもり、軍事作戦は3日目を迎えていた。

 地元報道によると、18日までに外国人の人質132人のうち100人近くは脱出。武装勢力は日本人1人を含む外国人7人を拘束、人質の周辺に爆発物や地雷を設置し「軍が突入すれば爆破する」と警告していると伝えた。現場から焼け焦げた15遺体が見つかったとの報道もあった。人質だった夫から携帯電話のメッセージを受け取ったというフィリピン人の女性は「まるでネックレスのように夫は首に爆弾をかけられた」と証言した。

 犯行グループにはガス田施設の元従業員や元運転手が加わっていたことも判明。内情に詳しい者を引き入れ、犯行を容易にする狙いとみられる。

[ 2013年1月20日 06:00 ]

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