2ちゃんねる:元管理人を薬物売買ほう助容疑で書類送検
毎日新聞 2012年12月21日 02時30分(最終更新 12月21日 02時40分)
インターネット掲示板「2ちゃんねる」に覚醒剤の売買をもちかける書き込みを放置したとして、警視庁は20日、2ちゃんねるの創設者で元管理人の男性(36)を麻薬特例法違反(あおり、唆し)ほう助の疑いで書類送検した。掲示板の違法な投稿を巡って管理人が立件されるのは異例。
送検容疑は、規制薬物の売買に関する投稿が「薬、違法」と題する掲示板に横行している状況を放置し、結果的に覚醒剤の密売を助けたとしている。密売した無職の男(55)=麻薬特例法違反(あおり、唆し)などの罪で有罪が確定=は、昨年5月に覚醒剤の売り込みを投稿したとして立件されている。
元管理人は、09年に著書などで「2ちゃんねるをシンガポールの会社に譲渡した」と説明しているが、警視庁は現在も運営の決定権をもつとみている。元管理人は警視庁の事情聴取の求めに応じていない。
2ちゃんねるは99年に開設された国内最大規模の掲示板の集合体。警視庁が捜査に着手した昨年11月までの半年間に、警察庁の業務委託を受けた財団法人運営の「インターネット・ホットラインセンター(IHC)」が2ちゃんねるに行った薬物関係の違法情報の削除依頼は1977件に上り、5日以内に削除されなかった情報はその99%を占めた。
元管理人は今年5月、自身のブログで削除依頼について「財団法人が情報を違法と決めることはできない。司法によって違法と判断されない限りは合法というのが日本の法律」と主張していた。【鮎川耕史、黒田阿紗子、中川聡子】