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ソニーのスマホ、どう巻き返す? 

東洋経済オンライン 1月17日(木)18時30分配信

 1月17日に記者の取材に応じた平井社長の発言のうち、スマホ戦略に関する発言を中心に以下にまとめてみた。

■ フルスピードで走ってきた

 ――社長就任からの9カ月間をどう振り返るか。

 攻めも守りもいろいろな経営判断をやってきた。液晶におけるサムスン電子との合弁解消、小型液晶のスピンアウト、ケミカル事業の売却などが守りの部分。攻めとしてはゲーム会社のガイカイの買収、オリンパスとの協業などがある。守りと攻めをそれぞれ進めてきた。商品軸でいえば、リードタイムの関係でまだまだ新体制後に開発されたものは多くないが、攻めの姿勢で開発した商品が出始めている。
 
 ソニーがこれだけ短いスパンで、ここまでの案件をディシジョンしたことは過去になかったと思う。全世界を飛びまくり、全速力で走っている。もちろん周りのマネジメントも一緒になって、フルスピードで走ってきた。

 9カ月をかけて、会社の軸というか向きを変えることができた。ほぼ正しい向きに持ってこられたと思っている。次のステップは、向けた方向に進みだすということ。もう進み始めた、という認識はある。現場を回っても、進む方向の議論ではなく、「では私は何をすればいいんですか。どう変えていきましょうか」という具体的な議論に変わりつつある。

 ――エレクトロニクス事業は2012年度の黒字化が困難になった。黒字化には何が必要なのか。

 奇策というものはないと、ずっと申し上げている。コストをどのように絞っていくか。そして最終的には、スポーツの例えでいえば攻めてポイントを取らないと点数は入らない。守っているだけではなく攻めに転じることが必要になってくる。

 攻めに転じる上で必要なことはお客様に感動を与えるような強い製品を、速く、タイムリーに、さまざまな分野で出していくことが大事だと思っている。

■ スマホ自体の商品力強化でカニバリに対応

 ――11月の決算発表の際、コンパクトデジタルカメラ、パソコン、液晶テレビ、携帯型ゲーム機の売り上げ台数見通しを下方修正した。タブレット、スマホなどに食われる状況も生まれている。どう対応するのか。

 製品どうしのカニバリゼーション(共食い)は確かにある。具体的には2つあって、1つはスマホでカジュアルゲームをする人が増えたのでプレイステーションが食われる、というもの。もう一つがスマホで写真や動画を撮影するようになった分、デジカメの「サイバーショット」、ビデオカメラの「ハンディカム」が食われる。

 そのことを認識した上で何をやるかが重要になるわけだが、3つある。1つはアンドロイドOSの上でプレイステーションのゲームを楽しんでもらうようにする。つまり、自らもカジュアルゲームのマーケットに入っていく。2つめは、先進国マーケットではローエンドのサイバーショットが影響を受けているので、1インチサイズのセンサーを入れた「RX-100」や、フルサイズセンサーを入れた「RX-1」など付加価値を取れるものに軸足を変えていく。3つめはスマホ自体を強化すること。サイバーショットは買わない人であってもスマホについてはエクスペリアを買ってもらう。スマホ自体の商品力の強化は重要。この3つを進めていく。

 ――アップルがアイフォーンを減産しているとの報道がある。スマホにおけるシェア奪還策は。

 他社についてコメントするべきではないが、5年前に携帯電話の市場でまったく新しい会社がリーダーシップをとることでマーケットが変わった。ダイナミックなマーケットと認識している。日本、アメリカに目が向きがちだが、ソニーは地域によっては2位のところもある。先日のCES(コンシュマー・エレクトロニクスショー)で発表した「エクスペリアZ」(=写真=)は高い評価をもらっている。商品で強い物を出していくことで、ソニーモバイルとしてシェアを高めていくこと重要だ。

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最終更新:1月17日(木)20時0分

東洋経済オンライン

 

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