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「先生かばえない…」心の葛藤に苦しむバスケ部員 桜宮高2自殺

産経新聞 1月19日(土)20時14分配信

 大阪市立桜宮高校(都島区)のバスケットボール部主将だった2年の男子生徒=当時(17)=が男性顧問(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、慕ってきた顧問を声高に擁護できない葛藤にチームメートが苦しんでいる。「自分を育ててくれた恩師だが、亡くなった仲間のことを思うと大っぴらにはかばえない…」。体罰問題の影響で同部は無期限活動停止にもなり、教え子らの心は揺れ続けている。

 産経新聞の取材に応じた男子部員は、高校バスケ界で卓越した技術指導として知られていた顧問の教えを請うため同部の門をたたいた。当時から顧問は指導中に手を上げることで知られており、実際、男子部員も合宿中の練習でミスを繰り返し、顧問から平手打ちをされたことがあるという。

 それでも、男子部員は「先生が体罰をするときは練習に身が入っていないときなど自分でも自覚している場合がほとんどだったから」と意に介さない。合宿中に叱られた後も夕食時に顧問から「ちゃんとご飯を食べているか」などと声をかけられ、気持ちを持ち直したこともあった。

 遠距離通学で弁当を持たせてもらっていない部員には、顧問が妻に弁当を作らせたり、厳しい合宿に耐えられずに抜け出した部員を未明まで探し、発見後は一緒にご飯を食べながら部員の話に耳を傾けるなど人情派の一面もあったという。

 「技術だけではなく、人間的に成長させてくれた」。男子部員は今でも、顧問を慕う気持ちに変わりはない。だが、仲間が自殺したことを思うと複雑な思いにかられる。「先生の指導で仲間を追い詰めた部分があるのは事実」と言い、こう続けた。「今は先生をかばうこともできない」

 顧問は現在、自宅謹慎となり、同部も無期限活動停止となっている。部員や保護者のほとんどは早期の活動再開を求めているが、橋下徹大阪市長は「早くバスケがしたいとか、顧問の指導を受けたいなどという言葉が出てくるのは異常な世界」と厳しく批判する。

 部員の保護者の1人は「部員が命を絶った以上、全面的に先生を擁護することはできない」としながらも、「批判はもっともだが、責めを受けるべきは現役の部員なのだろうか…」と胸の内を吐露した。

最終更新:1月19日(土)21時45分

産経新聞

 

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