「探偵殺人ゲーム」 Episode 君たちは、名も無き孤島に漂着し、ツタに覆われた洋館で救助を待つ行きずりの旅人たちだ。  館の中には服も薪も食料もある。しかし、生活感の残るわりに、人気だけがなかった。  館の地下室に死体と共に置いてあった、《狂気の殺人包丁》、この、人の本能を呼び覚ます魔具により、間もなく血の惨劇が幕を開けることを、君たちは知るよしもない。  殺人鬼は狂気を抑えるために人を殺し、人は生き残るために殺人鬼を殺さねばならない。  真実は、殺した犯人だけが知っている。他の人間に真実を認識する術はない。  そして、それを殊更に追う必要はない。  真実に価値はない。  信用を勝ち得る欺瞞であればよい。  他人こそが悪で、自らが正義なのだと。  世界の本質が、きっとそうであるように。 ◇◇◇  孤島に流れ着いた旅人たちには、知り合いは誰もいない。 洋館の中で身体を休めていると、まずは旅人のひとりが何者かによって殺されているのが発見された。 緊迫した雰囲気の中、君たちは洋館に残されていた道具をかき集めて、自衛の設備と道具を分け合うことにする。  だが、疑わしい人間を殺す刃を持たぬものと、自分の部屋を守る鎖の錠前を持たぬものは、殺人鬼の脅威から身を守る術は無い。 そこで、全員の納得する方法で、犯人と疑わしき者を多数決で地下室に閉じこめ、救助を待とうとする。 だが……その判断は、果たして正しいのだろうか。  もし、犯人を見つけようとする人間、または探偵。それ自体が、殺人鬼であるとしたら。 【勝利条件】 このゲームにおいて各プレイヤーの勝利条件は、 ・最後の一人まで生き残ること。 ・規定の日数まで生き残ること。 のいずれかである。(参加人数・ルールによって異なる) 【ゲームの流れ】 まず始めに、各プレイヤーに最大所持量の四枚、それぞれカードが配られる。 それ以降、《昼》と《夜》のフェイズを繰り返し、殺害されたプレイヤーはゲームから脱落していく。 残存プレイヤーが一人、もしくは二人になった状態で終了。 残存プレイヤーが二人の場合は、その時点で《狂気の殺人包丁》を持っていたプレイヤーが勝者となる。 【ゲームの流れ】 まず始めに、各プレイヤーに最大所持量の四枚、それぞれカードが配られる。 それ以降、《昼》と《夜》のフェイズを繰り返し、殺害されたプレイヤーはゲームから脱落していく。 残存プレイヤーが一人、もしくは二人になった状態で終了。 残存プレイヤーが二人の場合は、その時点で《狂気の殺人包丁》を持っていたプレイヤーが勝者となる。 《包丁》 消費してプレイヤーを殺傷するカード。ただし、対象プレイヤーが《チェーンロック》で防御していた場合、殺せない上にカードを失う。なお、このカードを消費すると、《マーダー属性》が付加される。 《狂気の殺人包丁》 回数制限のない《包丁》カード。これを持つプレイヤーには《マーダー属性》が付加される。一ゲームにつき一枚のみ存在する。 《チェーンロック》 殺人鬼または一般人の《包丁》を一晩限りブロックできるカード。 ブロック成功した場合、《夜》に「誰かがドアを開けた音がした。」とメッセージが届く。 《探知機》 指定したプレイヤーの所持カードの枚数と、所持しているカードの内1枚、ランダムに判別することができるカード。 ただし、《包丁》と《狂気の殺人包丁》の区別はできない。 いずれも《包丁》として結果は返ってくる。 《検死キット》 死亡したプレイヤーの死因を調べることが出来るカード。 死因は ・『《包丁》により殺害された』 ・『《狂気の殺人包丁》により殺害された』 ・『発狂死した』 のいずれかであることがわかる。 用語説明 《昼》 プレイヤー同士がコミュニケーションを取れるフェイズ。このフェイズでは、任意の上でカードをトレードし、また多数決でプレイヤーを一人《監禁》することができる。このフェイズ中、カードは使用できない。 《夜》 カードが使用されるフェイズ。プレイヤー同士はコミュニケーションを取れない。 また、プレイヤー間で所持しているカードのトレードが出来る。 《マーダー属性》 《狂気の殺人包丁》の保持者、もしくは《包丁》を消費したプレイヤーが付加されるもの。 《マーダー属性》を持つプレイヤーは、二晩連続でプレイヤーの殺害を行わない、または失敗すると発狂して死に至る。 《監禁》 残存プレイヤーの多数決によって、一晩にひとり、犯人と思しき人間を選び、《地下室》に監禁するルールのこと。 監禁されると、そのプレイヤーは一切のカードを使用できない。 しかし、他のプレイヤーのカードの効果は受ける。 《監禁》は強制ではない。 《監禁》を『行う』か『行わない』かを多数決で決定し、『行う』場合には《監禁》されるプレイヤーを多数決で決定する。 【補足】 ・カードは1晩に1枚使用できる。使用に成功するとカードは消失する。 (例:《チェーンロック》は使用した時点で使用成功となるので消失する。《包丁》は殺害成功した場合のみ使用成功となり消失する。) ・《狂気の殺人包丁》の所持プレイヤーを殺害したプレイヤーは、新たな《狂気の殺人包丁》所持者となる。 《狂気の殺人包丁》所持プレイヤーが発狂死した場合、ランダムで残っているプレイヤーから一人が新たな所持者となる ・プレイヤー間の合意により、カードは1日1枚トレードできる。(ただし、《狂気の殺人包丁》はトレードできない) ・プレイヤーが殺された場合、その翌朝に殺害を行ったプレイヤー以外からランダムで1名、死体の『第一発見者』となる。 ・他のプレイヤーを殺害したプレイヤーは、殺害されたプレイヤーの所持するカードをカードの所持限界まで取得することができる。 (限界まで取得しなくても良い) ・『第一発見者』は殺害したプレイヤーが取得しなかった『殺害されたプレイヤーの所持していたカード』を所持限界まで得ることができる。 (限界まで取得しなくても良い) 【Q&A】 Q1、 同一のプレイヤーを複数のプレイヤーが狙った場合の処理は? A1、 殺害について、細かく説明します。 ケース1、複数のプレイヤーが《包丁》で同じプレイヤーを狙った場合、先に《包丁》を使用したプレイヤーが優先されます。       なお、後に《包丁》を使用したプレイヤーは『第一発見者』となります。 ケース2、《包丁》と《狂気の殺人包丁》で同じプレイヤーを狙った場合、《狂気の殺人包丁》が優先されます。 ケース3、《包丁》で狙ったプレイヤーも《包丁》または《狂気の殺人包丁》で他のプレイヤーを狙った場合。 このケースは若干厄介な為、詳しく説明します。 A:《包丁》でBを狙う。 B:《包丁》でCを狙う。 この場合、Bは《チェーンロック》されていない相手なら殺害成功しますが、AはBの部屋に誰もいなかったとなり、殺害に失敗します。 ケース4、《包丁》で狙った相手が自分を《狂気の殺人包丁》で狙っていた場合、返り討ちにされます。 Q2、 プレイヤーを殺害すると、いいことあるの? A2、 《狂気の殺人包丁》を所持している場合は、最初から《マーダー属性》が付与されている為、殺害せざるを得ません。 《包丁》持ちのプレイヤーは、「殺さなければならない理由」はありませんが、《狂気の殺人包丁》を所持しているプレイヤーを殺せば強制的に《狂気の殺人包丁》を得ることができる、というメリットがあります。 Q4、 カードの枚数は決まっているの? A4、 決まっています。 参加人数で決定されます。