ニュースランキング

'13/1/19

広電、高架方式に方針転換 路面電車、広島駅乗り入れ新線



 広島電鉄(広島市中区)の椋田昌夫社長は18日、中国新聞の取材に対し、JR広島駅南口(南区)に乗り入れる路面電車の新線の構想について、高架方式で進める考えを明らかにした。越智秀信前社長(現取締役)が目指した地下方式から方針を転換した。

 高架方式を主張するJR西日本広島支社(東区)と意見が一致する形となる。広島市による乗り入れ方式の検討が進む可能性が出てきた。

 新線「駅前大橋線」について椋田社長は「JRとの乗り換えなどを考えると高架の方が良い」と説明。地下より高架で広島駅に乗り入れた方が、乗客がJRに乗り換えやすいとした。今後、市や関係機関と協議を進める。

 越智前社長はこれまで「高架は柱を立てる分、車道が減り、交通に影響が出る。美観も損なう」と地下方式を主張。「高架が最善」とするJR西日本広島支社の杉木孝行支社長と、方針が食い違っていた。杉木支社長は、駅ビルを建て替えてビル内に路面電車のホームを整備する可能性も示している。

 新線の検討を進める広島市都市交通部は引き続き、地下と高架の2案を比較、評価する方針。「(2案から)絞った案を現行ルートと比較し、広電以外の交通事業者や住民の意見も踏まえて判断する」としている。

 広電の取締役会は8日、「経営手法が独断的」などとして越智前社長を解任した。(桑島美帆、加納亜弥)




HomeTopBackNextLast