鳩山氏ら米軍基地問題で議論

2013年1月11日 09時33分

 【東京】日本の外交をめぐり、政府間の一部の声だけでなく一般を含めた多様な意見の発信・政策提言などを目的に、弁護士の猿田佐世氏が呼び掛け今夏に発足を目指すシンクタンク「新外交イニシアチブ」の設立プレシンポジウムが10日、参院議員会館で開かれた。講演した鳩山由紀夫元首相やシンクタンクの理事が米国、アジア外交をはじめ、沖縄の米軍基地問題について意見を交わした。

 鳩山氏は米軍普天間飛行場移設で名護市辺野古に回帰したことを「(県外移設の)考え方が間違っていたとは、今でも思っていない。申し訳なく思う」と陳謝。県外が実現できなかった背景について「外務、防衛両省が勝手に米政府の意向を解釈し、辺野古に戻すしかないという議論で最初から固まっていたように思う」と明かした。

 一方で、米議会でも辺野古を困難視する意見があることに触れた上で「受動的だが、米側の意向が変われば日本も変わる可能性がある。私はこれからも沖縄問題に関われないかと考えている」と述べ、シンクタンクの設立目的に賛同した。

 パネルディスカッションではシンクタンクの理事を務めるジョージ・ワシントン大学のマイク・モチヅキ教授、東京大学の藤原帰一教授、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が議論した。

 モチヅキ氏は米国内でも辺野古移設に時間や労力をかけ過ぎているとの指摘がある点を指摘。「米国の財政危機は大きなチャンスだ」と述べ、沖縄の負担を減らすため、カリフォルニアやノースカロライナなど既存基地を抱える、米本土に移転する案を提起した。

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