永井、スタンダールと契約合意

　名古屋グランパスのＦＷ永井謙佑（２３）が１６日、ベルギー１部リーグのスタンダール・リエージュとの契約で基本合意に達した。グランパスの承認は必要だが、移籍金など条件面に支障はなく、自慢の快足で欧州のピッチを駆けることになる。

　福岡大時代から抱いてきた海外挑戦への思いを昨年の活躍で実現させた。ロンドン五輪ではスペインなど強豪をかき回し、５０メートルを５秒８で走る速さを証明。日本の４強入りの立役者となって世界にアピールし「全ての面でスピードは通用すると感じた」と確固たる自信をつかんだ。

　昨季Ｊ１で初の２桁となる１０ゴールを記録。グランパスのストイコビッチ監督は「戦術面での理解も進み、速さの生かし方がよくなった」と成長ぶりを評価していた。

　関心を示す複数クラブの中から獲得への熱意、出場機会などを考慮したもようで、ベルギーで１０度のリーグ優勝を誇る古豪に身を置く。

　来年には幼少期を過ごしたブラジルでワールドカップ（Ｗ杯）が開催される。「縁かなと思うので出たい」との意欲を示す。永井の日本フル代表出場歴は２０１０年に若手主体のメンバーで組まれた１試合のみ。新天地での飛躍をきっかけに再招集、定着を目指す。（共同）