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B787 バッテリー内部原形とどめず
1月18日 19時39分

B787 バッテリー内部原形とどめず
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全日空のボーイング787型機が高松空港に緊急着陸したトラブルで、国の運輸安全委員会が撮影した全日空機のバッテリーの写真からは、今月7日にアメリカの空港で駐機中、出火した日本航空の機体のバッテリーと同じように、ケースの中が黒く炭化している様子が分かりました。
国の運輸安全委員会は、18日で現地での調査を終え、今後もアメリカ側と情報を共有しながら調査を進めていくことにしています。

18日は、アメリカのNTSB=国家運輸安全委員会やFAA=連邦航空局などの調査団が、午前8時半ごろ、高松空港に到着しました。
16日、全日空のボーイング787型機が飛行中に煙を感知し高松空港に緊急着陸したトラブルについて、国の運輸安全委員会は、16日夜から現地で調査を行っています。
これまでの調査で、バッテリーから可燃性の電解液が漏れ出し、中に並べられた電池が炭のようになっていたことが分かり、バッテリーに過剰な電気が流れて異常な高温になり、トラブルが起きたとみられています。

バッテリーの状況は

バッテリーの状況は

国の運輸安全委員会が撮影した全日空機のバッテリーの写真からは、アメリカの空港で駐機中、出火した日本航空の機体のバッテリーと同じように、ケースの中が黒く炭化している様子が分かります。
ケースの中には8つのリチウムイオン電池が並んでいますが、すべて原形をとどめないほどに炭化し、基盤や配線が黒く変色しているのが分かります。
ケースもふたの部分が膨らむなど変形していて、外側には電解液が流れ出た跡が黒く筋状に残っています。
787型機を巡っては今月7日、アメリカ東部ボストンの空港で、日本航空の機体のバッテリーから出火するトラブルが起きており、このときの日本航空の機体のバッテリーの写真と今回の写真を比べると、よく似た状態になっていることが分かります。
今回は、ボストンのトラブルと異なり出火は確認されていませんが、バッテリーは異常な高温になっていたとみられ、その状況が写真からもうかがえます。

米当局と連絡を取り合い原因究明へ

運輸安全委員会とアメリカの調査団は、操縦室付近の床下にある、バッテリーが収められていた電気室を中心に状況を確認しました。
バッテリーには、過剰な電気が流れるのを防ぐ保護回路が備えられていますが、今回は、この回路が働かなかった可能性もあるとみられることから、空港の施設に保管されているバッテリーについても詳しく調べました。
運輸安全委員会の小杉英世事故調査官は、「ボストンのトラブルと非常に似通った現象が起きたと考えている。アメリカの当局とも連絡を取り合いながら原因究明を急ぎたい」と述べました。
運輸安全委員会は、18日で現地での調査を終え、今後もアメリカ側と情報を共有しながら調査を進めていくことにしています。

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