ともかく、少々おかしくても姉さんの言うことだ。信じなきゃ!

「と!ど、どこに隠れる?」

起き上がり姉さんの手を取りながら辺りを見回す。
周りには荒野が広がるだけで何もない。

…隠れるところもないのか…どうすればいいんだ…

「トシアキ、これを」

それは、オレがバッグの中から見つけた金色の銃…手にすっぽりと収まる…なぜかオレのものだという感じがする。
と、そこに砂を蹴る音がして男が三人現れる。

「へっへっへ…見つけたぜ……王女様とケチくせぇガキをよ…」

ニヤニヤいやらしい笑うを浮かべる男が目の前に現れる…姉さんの言っていた敵ってコイツなのか?
…生理的に嫌な男たちだ…胸糞が悪くなる。

──ザッ…

姉さんがオレの一歩後ろに後ずさる。
明らかに怖がっている…おぃおぃ、姉さんをどうするつもりか知らないが…オレが姉さんに指一本触れさせるか!

「街に帰ったほうが利口だと思うぞ?脳みその足りないお前らでも、コレを見たらわかるだろ?」

──キラッ

黄金に輝く銃を見せ付ける。とっさのハッタリだが、なぜかこれでうまくいく気が…

「なに言ってやがんだ!王女様ぁ、俺たちと遊ぼうぜ…へっへっへ」

全然動じない男たち…ニヤニヤ笑いのまま近寄ってくる。
コッ!コイツら……もぅっ!どうにでもなれだ!

──ガチッ!

両手で構えて一番前の男に向かって撃鉄を下ろす。
乾いた音とともに銃身の先に光が集まる……男たちはビクッと恐れて立ち止まる…

「さぁ、あとは引き金を引くまでだが……それでも帰らないのか?」

精一杯大きな声でビビらせるようにして、狙いを定める
後ろの二人は足が震えているが、前の男だけは震える足を押さえて一歩前に出る。

コイツ…クソッ……撃つしかないのか…?

「へっ…へへっ!そんなのハッタリに決まってらぁ…ガ、ガキの足も、ふ、震えてるぜ?」

一歩、一歩…ゆっくり近づく男……えぇぃ!破れかぶれだ!

──カチッ!

引き金を引くと同時に、大きな破裂音と光の爆発が起こる
男の耳元を掠めて、空に向かって消える光弾!

男の頬には切り裂き傷がくっきり残る。血が滴り…それをペロリと舌で舐める。

「へっ…へへっ…お、おどかしやがって………ガッ!」

背中に衝撃を受けて、前のめりに倒れる男…背中には先ほどの光弾が突き刺さっている。
その様子を見て、「ひぇぇ!」と叫び声を上げて逃げ出そうとする残りの男。

「お、お、おまえらっ!な、仲間つれてけっ!連れてかないとお前らにも!」

銃を構えると、慌てて倒れた男を引きずりながら逃げ帰る…ふぅ……なんなんだ、いったい。


「トシアキ!お前、初めてその銃を使えたな……」

肩越しに抱きつかれる。ね、姉さん、胸、胸が当たってるっ!
と、突然、空が暗くなる…見上げると巨大なものが空中に浮かんでいる

──ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン……

「な、なんだ…ありゃ……」

「?トシアキ、我が城を忘れたか?…そういえばトシアキ、変な格好をしているな…ま、いい。ワタシは先に行くぞ」

降りてきた城?の入り口らしきところに入っていく姉さん。
お、オレはどうすればいいのかな…

「待ってくれよ、姉さん」

「こ、これは夢なんだろうなぁ…夢ならもっといい夢みたいよなぁ…」