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国際
ベトナムの「領海内」で中国漁船急増 1カ月で昨年の2倍超
2013.1.17 20:28
[アジア・オセアニア]
【マニラ=青木伸行】ベトナム政府によると、南シナ海でベトナムの「領海」を侵犯した中国漁船の数は、この1カ月だけで昨年1年間の2倍以上の約3千隻にのぼり、急増していることが明らかになった。中国が1日から外国船舶への取り締まりを強化し、実効支配を強める措置を取ったことと前後し、偽装を含む漁船の動きも活発化させているものとみられる。
ベトナムが主張する「領海」を侵犯した中国漁船の数は、先月中旬から今月中旬までだけで2988隻。一方、昨年は1268隻(一部中国以外の外国船も含む)で、中国の資源探査船の領海内における活動も、100件以上が確認されたとしている。
この1カ月間、中国漁船の活動が活発化しているのは、主にベトナムが天然ガス田などを開発している北部、中部の沿岸と、南沙(英語名スプラトリー)、西沙(同パラセル)両諸島の周辺海域。
侵犯が急増していることについて、ベトナム政府筋は「明らかに中国政府の指示に基づいており、ベトナムの安全保障と経済活動を脅かし、妨害するものだ」と批判する。さらに「われわれも中国漁船などの排除に努めているが、中国の実効支配の動きと圧力は一段と強まっている」と、警戒している。
南シナ海では最近、悪天候によるベトナム漁船の救援要請を中国船が拒否する事案もあり、こうした措置に対する非難もベトナム側は強めている。
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