再開発が進むJR大阪駅で、タクシー乗り場の移転計画をめぐって大もめになっている。
従来の南口付近の乗り場から約200メートル西の桜橋口付近への移転を検討するJR西日本に対し、タクシーの業界団体側が「客のニーズと合わない」と猛反発。駅周辺では近年、客の奪い合いが激しさを増しており、「乗り場を無視して客を拾う悪質ドライバーが増える」とも訴える。JR西は移転先を変更しない構えで、両者の溝は深まるばかりだ。
近畿運輸局や業界関係者によると、JR西が提示した計画は、駅西側に位置する桜橋口近くの旅行代理店が入るビルを取り壊して新たな乗り場を設置。約40台の待機場所も設け、今年8月に暫定オープンさせる予定だ。
ところが、業界団体側が「場所が悪い」と反発。JR大阪駅周辺では、西梅田地区の再開発が進み、人の流れは大きく変わっているものの、依然として駅東側の阪急百貨店側が人通りが多く乗客の利便性も高い。