犯人は特定できず
京田辺校地の夢告館3階の女子トイレ個室内で、12月12日に盗撮のために仕掛けられたと思われるカメラが見つかった。発見した女子学生(文・1年)は大学への報告にとどめ、警察への被害届は見送った。学生支援課も清掃業者や警備員に注意を促すにとどめ、公に警告はしないとのこと。
【1月14日 同志社大学PRESS=UNN】写真1(カメラが発見された棚)
写真2(扉上部につけられた盗撮防止スクリーン)
発見した女子学生によると、カメラは和式トイレに設置されている小物入れ用棚の下(写真1を参照)にガムテープで貼り付けられていた。手の平程の大きさだったので、しゃがんだ時にすぐに気がついたという。女子学生は「男性があそこの女子トイレに入るとは考えにくいので、男性と共謀した女性の犯行だと思う。怖いというより、本当に腹が立つ」と訴える。警察には被害届を出さなかった。自分以外の学生がカメラに映っていることも考慮し、検証でカメラを見られることを避けるためだ。女子学生はツイッターでこの情報を拡散し、学生に注意を促した。女子学生によると、以前から別のトイレでカメラのシャッター音が聞こえたという話が学生の間で広まっていたという。
京田辺校地学生支援課の職員は「こんなことをうちの学生がしているなら完全なモラルの低下。残念でならない」と顔を曇らせた。また女子トイレでの盗撮事件は今回が初めてではない。だが、いずれも現行犯ではなく、また被害者からの要望もあり、警察に届け出ることはしていない。また大学側は不安をあおることを避けるため、学生へは直接警告しない方針。清掃業者や警備員への注意喚起にとどめている。特に事件後は見回りを強化しているとのこと。職員は「指導しかできないことが歯がゆいが、どうしようもない」ともどかしさを感じている。
夢告館のトイレを清掃する業者は「この件に関してはあまり口外できない」としている。だが、「毎日トイレは午前と午後に2回ずつ点検しているので、カメラが付けられたらすぐに気がつく。短時間に設置されたのではないか」と話す。
以前夢告館以外のトイレで、個室の上から何者かによる盗撮被害があったため、学内の女子トイレ個室の扉上部には盗撮防止スクリーン(写真2を参照)をつけるなど盗撮に対する対応は進んでいる。だが隠しカメラとなると清掃業者や学生らが事後に見つけることは避けられないようだ。
夢告館をよく利用する女子学生(法修士・2年)は「盗撮する人がいるなんて驚いたし、犯人を許せない。犯人が誰かわからないのが不安」と不安の声を漏らした。
【松村万由子】
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