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経済
【金曜討論】「著作隣接権」 植村八潮氏、赤松健氏
2013.1.11 07:31
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著作権者と出版社が、紙の本を出すための出版契約と同時に、電子書籍の出版契約も結ぶことを一般的にし、著作隣接権と併せて、出版における契約関係を明確にすることが、健全な市場環境の育成につながる」
--著作隣接権は、出版社の権益拡大のためのものではないかと危惧する声も出ている
「出版社だけでなく、作家や漫画家の著作権者や法律の専門家も交えて、超党派の議員の勉強会を開いている。さまざまな立場からの意見を取り入れて議論を進めているし、トラブルが起きた際に、中立的な立場で解決を図るADR(裁判外紛争解決手続き)機関を設けることも検討されている。出版社の権益拡大のためというのは、臆測にすぎない」
◯日本の出版文化のため
--著作隣接権は出版社と著作権者の対立構造で捉えられがちだ
「それは間違った捉えられ方だ。書店なども含む日本の出版文化の維持発展をどうするかに関わる問題だ。電子書籍市場は、従来の紙の本と状況が異なり、グローバル性があり、海外企業が多く参入してくる。今までのように、作家と出版社がどのような契約を結んでいるかが曖昧で、権利関係が不明確な状況では、海外企業に対して著作権者や出版社の正当な権利を主張するのが難しい。デジタル化の速度に遅れずに、出版物流通を健全にしていかないと、出版文化が成り立たず、外資に食い荒らされてしまうかもしれない」
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