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詩織と一哉 ?
2006-07-10 Mon 21:16
『ごちそうさま…』

姉さんはそう言うと手を合わせた。
あれからキッチンで夕飯の準備をしていたら、姉さんが降りて来た。
夕飯は軽くが良いとのことなのでざるそばと冷奴にしてみた。

『食欲ない?大丈夫?』
『ん、大丈夫。運動してないからお腹空かないのよ』
『ならいいけど…』

俺は食器を流しに移動させるとすぐに洗い始めた。

『明日は朝一番で診察だったよね?何時起き?』
『え…っと、九時からだから……』
『移動に1時間みて、7時には起きないとね。タクシー呼ぼうか』
『えっと…』
『ん??』
『一哉さえ良ければ、バスで…』
『え?いや、良いけど…、大丈夫?』
『ん、最近運動不足だから…』
『ん…、わかった』
『後ね…一哉…』
『なぁに?』
『…』
『どうしたの?』

洗いモノの手を休めて振り返ると、うっすらと顔に朱をさしてうつむいている。

『あ、うん…、後…、お…、お風呂入るの…手伝って…欲しいんだけど』

最後は消え入りそうだったが、内容はしっかりと聞き取れた。

『あ、うん…、わかった。片付け終わったらね。』

ここは動揺してはいけない。動揺すれば、余計に姉さんは恥ずかしい思いをする。
少し違う話題を振ってみた。
『そういえば母さん、今回パリだっけ?仕事だから大変なんだろうけど、家族で旅行…したいね』
『家族旅行かぁ、久しく行ってないよね。』
『今度計画立てて行こうか!姉さんの快復祝いも兼ねて』
『良いわね!でも母さん、休み取れないよね?』

年中飛び回ってる母さんは、中々安定した休みは取りにくいだろう。

『仕方ない、母さんはお留守番決定だな』
『ひど?い。でも仕方が無いか。ね、行くならどこが良い?』
『ん?、行くなら…、景色が綺麗で…食べ物が美味しくて…』
『私は、京都とか行きたいな』
『今の京都は暑いらしいよ?行くなら紅葉の季節とか?』
『じゃ、約束!』
『オケッ、約束ね』
そういって姉さんの差し出した小指に俺は小指を絡めた。


結局、なんだかんだ姉さんと話しているうちに、10時になってしまった。

『そろそろ…、お風呂入る?』
俺はさりげなく言った。
姉さんもさっきからソワソワしてるところを見ると、いつ切り出そうか迷っていたのかもしれない。

『う、うん』

少し…、いやだいぶ緊張しているみたいだ。

『着替え、いるよね?ついでだから取ってこようか?』

言ってとんでもないことを口にしていると気付いた。
当然下着も換えるのだから、タンスの中を物色することになる。

『…うん、お願い。あ、ブラはいらないから。』
『わ、わかった』

俺は早足で階段を駆け上がると、姉さんの部屋に入った。
勿論下着がどこに入ってるか知っている訳ではないので、タンスの上から順に開けていく。
下着類はすぐに見つかった。
小綺麗に小さくまとめた固まりがいくつもある。
とりあえず淡いブルー系を選んだ。

かなりの種類があるのは、年頃の女性だからか、それとも母さんの仕事の影響か…。
後はシャツとパジャマを持って階段を降りた。

『姉さん、もってきたよ』
『うん、迷惑かけるけど…』
『良いって』

俺はいつも通り、手と肩をもって浴室へ向かった。
平静を装おっても、胸の鼓動が姉さんに伝わりそうで、少し身を離してしまった。

脱衣所に辿り着いたところで、俺は訪ねた。

『姉さん、手伝うって何すれば良いのかな?』

内心のドキドキを封じ込めて聞いた。

『あ、うん。ある程度は自分で出来るんだけど、転ぶといけないから、支えててくれれば。』
『ん、了解。じゃ後ろ向いてるから…』
『い、いいよ…後ろ向かなくても』
『え?』
『き、姉弟なんだから』

確かに、色々手助けするなら、姉さんの裸を見てしまうのは必然で、後ろを向くなんて、唯の気休めにしかならない。

『あ、うん…ごめん』
『私こそ、ごめんね』

そういうと、姉さんはボタンを外し始めた。

『一哉?』
『え?!なに?』
『何?じゃなくて…、一哉も脱ぐんだよ』
『えぇ?このままで良いよ!』
『服着たままお風呂に入るのは、浴槽洗う時だけでしょ?私は風呂桶ですか?』

少し頬を膨らませて、見えない視線をこちらに向ける。

『いや、そんなことないけど』
『それに、おもっきり濡れちゃうよ?母さんも最初びしょ濡れになったんだから』

思い出したように、くすくすと笑いう。

『…………わ、わかったよ』

俺は観念し、勢い良くシャツを脱いだ。
姉さんが見たら、どう思うか…。
ジーンズの上からでもはっきりと分かるほど、俺のムスコは固く跳ね上がってる

姉さんは着ているワンピースの前ボタンを外すと、腕をするりと抜いて、そのまま下に落とした。
現れたのは、白い肌と桜色の可愛い下着。
俺のゴクリと唾を飲み込む音がやけに大きく聞こえる。

『恥ずかしいから、あまり見ないでね…』
『う、うん』

そう答えた俺だけど、目を離す事は出来なかった。
それほど、下着姿の姉さんは綺麗だった。
勿論、シャワー浴びるのだから下着だけじゃ済まない。

『一哉、ホックお願い…』姉さんがクルリと背を向けた。
『ホック?!』
『うん、引っ掛かってるの、外すだけだから』

なるべく肌に触れないように、ホックを外す。
これが意外とてこずった。姉さんは背を向けたままブラを外し床に落とす。
そして最後の一枚に手を掛けた。
反射的に、俺は背を向ける。
見てはいけない気がしたのだ。汚してはいけない大切なモノ…。
下着を脱ぐ音が妙に悩ましい。

『一哉、脱いだ?』
『あ、うん。すぐ脱ぐよ』

カチャカチャとうるさく鳴るベルト。
焦ってジーンズを脱ぐのに手間取った。

『ん、脱いだよ』
『うん、じゃお願いね』

俺の姉さんの手を取って浴室に入った。

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