詩織と一哉SP
【6】
シャワーを浴び直し、寝巻に着替えた俺達は二人並んでリビングにあるソファーに座っていた。
母さんが特注で取り寄せたイタリア製のミノッティという高級ソファーだが、さすが買い付けを得意とする母さんが選んだだけあって、その感触はしっとり馴染んで非常に気持ち良い。
三人掛けのソファーだが、外国製だからか四人でも十分座れそうな造りをしている。
それでも姉さんが、俺にピッタリと寄り添うように座ってくれているのがとても嬉しい。
こうなったらミノッティだか何だか知らないが、その肌触りは姉さんには遠く及ばず、寝巻き越しに伝わる温かな体温が俺を落ち着かせない。
しかし姉さんはというと、とてもリラックスしているかの様に全身の力を抜いて、俺の肩に軽くもたれ掛かかりながら指を絡めてくる。
そんなんだから、俺は大画面の液晶テレビから流れてくる今日一日のニュースなんて、頭に入れる事なんて全く出来なかった。
『姉さん、寝た?』
『・・・ううん、起きてる。一哉の心臓の音、聞いてたの』
『それじゃ、聞こえないでしょ?』
『聞こえるよ・・・、トクントクンって』
『え〜、嘘だぁ』
この姉さんの頭の位置では、聞き取るのは難しい筈だ。
『今、少し早くなった』
『ホントに聞こえるの?』
『・・・ふふっ、内緒』
姉さんは可笑しそうに、クスクスと笑った。
(もう・・・、そうやってすぐからかうんだから)
いつもは物静かな姉さんだけど、今日は何故だか良く話すし良く笑う。
そこで、俺はちょっと聞いてみたい事を思い出した。
『あー、姉さんちょっと聞いて良い?』
『なあに?』
『姉さんって、いつから俺のコト好きになったの?』
『・・・いきなりな質問ね』
また姉さんは笑った。
『そうね〜、昔からだったような、最近のような・・・』
『なんだよそれー』
『ごめんなさい、よく分からないの』
『・・・そう、なんだ』
『うん、でも・・・』
『え?』
『一哉の事が好きなんだって気がついたのは、入院してからかな?』
『もしかしたら、毎日お見舞いに行ったから・・・、とか?』
少しイジケタ俺の質問に、堪え切れず大笑いする姉さん。
『そんな笑わなくても良いのに・・・』
『ごめんなさい・・・。でも、それも少しはあるわね』
『少し・・・』
という事は、別の理由も?
『気付かない?』
『うん〜・・・』
『だよね〜』
またクスクスと可笑しそうに笑う。
『ちぇっ』
全て見透かされている感のある俺は、非常に分が悪い。
『ふふっ、だって・・・気付かない?一哉、私に毎日毎日、すっごく好きだって言ってたよ?』
『い・・・、言ってないよ、そんなこと!』
『そうね、言ってはいないわね・・・』
『・・・』
全く意味が分からないという俺に対して姉さんは、人差し指を俺の胸に手を当て、ツンツンと心臓の真上を突いた。
『言葉にしなくても・・・、ココで、ね?』
『ええっ?!』
『最初は姉弟としてのって思ったけど、すぐに違うと分かったわ。気持ちが込もってる・・・っていうのかな?私の言う事、間違ってる?』
『うっ・・・』
(モロ、その通りデス・・・)
『だから入院してた一ヶ月間は一哉がお見舞いに来てくれるのが待ち遠しかった。その時思ったのよね』
『・・・・・・・・・なんて?』
『あぁ、私は一哉の事が好きなんだ…って。一哉が話し掛けてくれたり、私に触れてくれたり…、凄くドキドキして嬉しかった』
『・・・っ』
『どうしたの?』
『いや・・・、嬉しいけど・・・なんか恥ずかしい』
『どう、して?』
『いや・・・別に・・・』
もし自分の好意がバレバレの状態で一ヶ月も姉さんと接していたとすれば、恥ずかしくもなる。
俗っぽく言えば、俺の行動は『下心』からなんだから。
まあ、お互い風呂場であんな恥態を見せ合った後では、気にしなくても良いかもしれないけど。
それでもやっぱり恥ずかしい・・・。
『一哉・・・』
姉さんは、何故か嬉しそうに微笑むと、もたれ掛かった俺の肩に頬を擦り寄せた。
『どうしたの?』
『なんでもない』
ふふっ、とまた笑った。
『姉さん・・・』
『なあに?』
『俺、幸せだよ』
『あっ、ズルイ!私が先に言うと思ってたのに!』
『知らないよ、そんなの』
今度は俺が笑う番だ。
『わ、私にも言わせて!』
『なんて?』
『え、え〜っと、私もー・・・はんんっ?!』
悪戯心と、勢いだった。
俺は、姉さんの桜色の唇を自らの唇で塞いだ。
柔らかく、しっとりと濡れた感触が伝わってくるのと同時に姉さんの動揺も伝わってくる。
それでも、徐々に姉さんの身体からは力が抜け、俺を受け入れてくれる。
俺は、たっぷり姉さんの唇を堪能すると、そっと唇を放した。
『・・・ずるい』
姉さんが、熱い吐息と共に小さく抗議した。
『嫌だった?』
『いや・・・じゃない。もっと・・・して、欲しい』
モットシテ・・・
この一言だけで、全ての理性がブッ飛びそうになる。
下腹部に体中の血液が集中するのが分かる。
俺の中の狂暴な何かが、姉さんをメチャメチャにしろと囁く!
目の前のパジャマをむしり取り、姉さんの身体の隅々まで蹂躙したい!
愛する人を壊してしまいたいという、狂った衝動が俺自身を支配し押し流そうとする。
しかし・・・、俺は動く事が出来なかった。
『・・・どうかしたの?』
『俺・・・、姉さんの事大切にしたい』
『うん・・・』
『でも、それ以上に、姉さんを目茶苦茶にしたい・・・』
『・・・』
『自分でもよく解らないんだ・・・、こんなに姉さんのコト、愛してるに』
『一哉・・・』
『身体の神経が、焼き切れそうだ・・・』
『一哉は優しいね・・・』
『えっ・・・』
姉さんは俺の背中に手をやると、グッと自分に引き寄せた。
『私・・・、一哉になら、何をされても受け入れる事が出来ると思う』
『姉さん・・・』
『それに・・・』
『それに?』
『・・・ぃ』
『え?何?聞こえないよ?』
『わ、私が・・・メチャクチャにされたい・・・かも』
俺の耳元で、姉さんは確かに囁いた。
キレた・・・。
使い方が間違っていると思うけど、この瞬間の俺を表すには最適な言葉だったと思う。
愛情、欲情、独占欲・・・。
剥き出しの色んな感情が俺の内側から殻を喰い破って噴き出し、その全てが姉さんへ向けられる。
大切にしたい筈の存在なのに、暴力的な衝動を抑え切れない。
この矛盾した感情の天秤が、俺の中で大きく傾いた。
艶やかな桜色の唇を荒々しく奪い、そして貪る!
何度も何度も求め、僅かに開いた隙間に舌を潜り込ませる。
『んっ、んんっ?!』
初めてであろう異物の侵入に、姉さんの身体が一瞬強張る。
それでも俺は容赦しない。
いや、出来ない。
官能的なほどヌルッとしながらもザラリとした感触を味わい、お互いぎこちなく、でも荒々しく絡め合う。
『んはっ・・・』
唇を放した時の姉さんの甘美な吐息が、更に俺の欲望を掻き立て求める。
でも姉さんは、俺との激しいキスの連続に軽い酸欠なのか、肩で息をしてグッタリしている。
それでも俺は、止まらない、止まれない!
俺は少し上体を起こして姉さんを見下ろすと、パジャマの上からでも肩の動きに合わせて震える双丘に手を添える。
『あっ?!・・・いや、駄目っ!』
パジャマの上から触れてもハッキリ分かる胸の柔らかさに俺は興奮し、指に力を加えればそれを弾き返そうとする弾力を楽しんだ。
『ああっ、いや・・・、か、かず・・・んんっ?!』
俺は姉さんの弱々しい抵抗を、唇を奪う事に因って完全に無力化し、愛撫を続けながらも我ながら器用にパジャマのボタンを外していく。
はだけていくパジャマの合間から、次第に露わになる柔らかな白い肌が目に眩しい。
俺は自分でも驚くほど大きな音を立てて生唾を飲み込むと、緊張しながらパジャマをめくっていった。
『いやぁ・・・』
恥ずかしそうに上気した顔を背ける姉さん。
パジャマの下には何も着用していないので、形の良い胸、そして淡い色の蕾がすぐに露わになる。
張りのある乳房は重力に負ける事なく形を保ち、胸の頂点に息づく桜色の突起は、少し固くなっているようだ。
『か、かずゃ・・・、恥ずかしいよ』
姉さんは顔を背けながら、恥ずかしくってたまらないといった感じで呟いた。
でも俺は、そんな姉さんの一言に少し冷静さを取り戻した。
このまま本当に、欲望のまま突き進んで良いのか?
さっき我慢するって言わなかったか?
姉さんをガッカリさせたりしないか?
グルグルと頭の中を雑音が渦巻く。
『・・・一哉?』
『姉さん、俺・・・』
『迷ってるんだね』
『・・・うん』
『私、言ったよね?一哉になら、何をされても平気って・・・』
『うん、でも俺・・・』
姉さんは、手探りで俺の身体を引き寄せると、こう耳元で囁いた。
『もし一哉の心の中に、何か狂気が潜んでいても私なら全て受け止めてあげる』
狂気・・・。
それは姉さんへの、暴力的な性への欲望・・・。
自分でも理解し難い矛盾した想い。
たぶん、姉さんは俺の何もかも、お見通しなんだろうな・・・。
『姉さん、痛いかもしれないけど・・・』
『うん。それも、ちゃんと受け止めるよ?』
『姉さん・・・』
柔らかなソファーに沈み込んだ姉さんの身体は、ほんのりピンク色に染まり、天井の照明に照らされた汗が艶っぽい。
俺は姉さんの両頬を両手で包み込むと、今度は優しく労るように唇を重ねた。
最初は小鳥が啄むように・・・、そしてどちらからともなく舌を絡ませる。
舌と唾液の絡み合う音が、俺の相反した感情も溶かしていくようだった。
『姉さん・・・俺、姉さんのコト・・・』
『愛してる?』
『っ!?』
『んふふっ』
『さっきの仕返しのつもりかよ』
『さあ?』
『意外と余裕あるんだね』
俺は打って変わって、荒々しく色素が薄く淡いピンクの突起を口に含み、舌で舐め転がし、それと同時に右手は姉さんのパンティに滑り込ませた。
『きゃっ!?』
俺は薄い茂みの奥にある割れ目に沿って、お尻の方からちょっと乱暴に指をゆっくり掻き上げた。
『くっ・・・はっ、あんっ…』
『姉さん、すっげー濡れ濡れなんっすケド・・・』
さっきの仕返しに、ワザと粗野な言葉で責めてみた。
『ち、違うよ!お風呂出たばかりだし、汗がっ、・・・んああああっ!』
言い訳を中断した姉さんの口から啜り泣くような鳴咽が漏れる。
掻き上げた秘唇の頂点には、先程風呂場で姉さんを狂わせた小さな突起があった。
それを指の腹部分で、コリコリと刺激してみた結果だ。
『か、かず・・・、あっ、そこ駄目ぇ!』
姉さんは、鳴咽で切れ切れになりながら抗議し、弱々しく俺の体を押し返そうとする。
勿論それくらいで行為を妨げられる事はない。
姉さんも本気で嫌がっているのではなく、気持ち良さと恥ずかしさという、相反した感情が、形だけの抵抗として表れているのだろう。
しかし、こんな弱々しい抵抗が、とても可愛いらしい。
姉さんは首を左右に振り、息絶え絶えといった感じで今にも気をやりそうだ。
既に秘唇は膣内から分泌される愛液によって、ヌルヌル・・・というかドロドロの状態になっている。
俺がパジャマとパンティを脱がそうと右手を一度引き抜くと、指はタオルで拭わなければならないほど、濡れて光っていた。
それも、透明な液体では無く、白濁とした粘りのある愛液だ。
以前読んだ雑誌に、『サラサラとした愛液が、白濁色で粘液質の愛液に変わったとき、女性は男性を受け入れる準備が出来ている』という記事を読んだ事があったが、今がその時だと悟った。
『そろそろ、良い?』
俺は、形だけの許可を求めた。
もし姉さんが、NOだと言っても、止める自信はないけど・・・。
姉さんは小さくコクンと頷いた。
俺は最大限興奮を押さえ込むとパジャマとパンティを同時に脱がせる。
途中お尻に引っ掛かったが、知識として知っていたので、そこは素直にお願いして焦らずに済んだ。
『あまり、見ないで、ね?』
姉さんは恥ずかしそうに言うと、はだけた胸の膨らみを両腕で隠し、足は閉じる。
パジャマの上だけ着ている姉さんの姿は、この上なく綺麗で、そして淫靡だった。
『見ないで・・・って、無理だよ』
言わなきゃ分からないのに、ついつい言ってしまう。
『どう、して?』
『だってメチャメチャ可愛いいし、綺麗だから。それに・・・』
『それに?』
『なにより凄くエッチだ』
『ばかぁ』
その恥じらった言い方さえドキリとさせられる。
俺は大きく深呼吸すると、姉さんの膝裏を持ち上げ、少しずつ少しずつ・・・、外へとゆっくり力を込めた。
勿論、抵抗はあった。
いくら納得していても、緊張で身体が固くなるのもわかる。
永遠とも思える数十秒。
女性が一番大切な人にしか見せない場所が露わになった。
そこは愛液がベッタリと付着し、茂みの部分は天井の照明を浴びて、テラテラと光っていた。
ちょっとソファーは窮屈だけど、姉さんの股の間に俺は体を割り込ませ、痛いほどカチカチになった分身を取り出した。
『姉さん、俺、初めてだから、上手く出来ないと思うけど・・・』
『私だって初めてなんだから、気に、しないで・・・』
最後は消え入りそうに呟く。
俺は答える代りに、完全に別の生き物のようにビクンビクンと鎌首をもたげ、先端から透明な液を滲ませている剛直を、姉さんの濡れ光る秘唇に宛がった。
『あっ・・・』
ピクンと姉さんが震える。
俺は姉さんを抱きかかえる様に覆い被さり、同時にゆっくりと腰を突き出していった。
グッ・・・。
硬い・・・。
とても硬い反発がある。
『も、もう少し・・・下』
『う、うん』
俺は言われた通り、少し下にずらしながら入口を探る。
すると、亀頭の先端が少しだけ沈み込む場所があった。
『っう・・・』
『ここ・・・かな?』
『うん・・・』
俺は逸る気持ちを抑えて、ゆっくり、でも確実にペニスを姉さんの胎内に埋め込んでいく。
『いっ・・・あっ、くっ』
『姉さん、大丈夫?!』
『だ、大丈夫だから、このまま・・・あくっ!』
大丈夫そうには、見えなかった。
入口付近でもかなりの抵抗があるんだ。
姉さんが痛みに耐え、身体をガチガチに硬くさせても当たり前だろう。
俺は無意識に体を少し引いた。
『駄目っ!お願い、最後まで、ちゃんとして!』
姉さんは叫んだ。
俺が一旦身を引こうとしたのを感じ取ったのか、姉さんは俺の体にギュッと腕を回してそれを押し留める。
『でも…』
ペニスはまだ亀頭の半分くらいしか入ってはいない。
これから膣内はまだまだ拡張されることになるのに、姉さんはその痛みに耐えられるだろうか・・・。
それに、俺自身が姉さんの苦しむ姿に耐えられるのか・・・。
俺が躊躇っているのが伝わったのか、姉さんが切なそうに言葉を紡ぐ。
『お願い、大丈夫だから・・・ね?か、一哉の一番・・・、私に下さい・・・』
最後は哀願だった。
男が女性の処女性にこだわるのは分かる。
しかし、男の初めてなんて、女性にしたら、面倒なだけじゃないだろうか?
ただでさえ、初めて同士は痛みが付き纏うのに。
『ね、一哉・・・』
念を押す様に、俺を掴む姉さんの手の平に力が込もる。
『姉さん・・・』
『一哉、お願い・・・』
『うん、俺・・・、姉さんの事、愛してるから、姉さんの初めて、貰うよ!』
『ああっ!』
俺は、さっきよりも強い力でペニスを沈めていった
強い抵抗を受けながら、亀頭部分がすっぽりと姉さんの胎内に納まる。
『くふぅ・・・』
『大丈夫?』
姉さんはクッと唇を噛み締めながらも、頭を縦に振った。
(本当は痛いだろうに・・・)
でも、ここで止めても姉さんは喜んで・・・、いや、納得してくれないだろう。
それなら・・・。
『一気にいくから、少し我慢して』
ググググ・・・。
大量に分泌された愛液の助けで、何とか少しずつだけれども確実に自らの杭を埋め込んでいった。
『んっ、あっ、ああああっ!』
姉さんの痛みに耐える悲鳴に比例して、強い締め付けと、ザラザラ感が増して快感が沸き上がってくる。
今はゆっくりと挿入しているし、浴室で一度出しているから我慢は出来ているけど、抽送を繰り返したらどれだけ保てるだろうか。
姉さんはギュッとしがみついて耐えている。
とにかく、早くこの痛みから開放させてあげたい。
あと半分を埋め込む為に、俺は再び腰に力を込めた。
『ひあっ!』
姉さんは痛みに耐え切れず、腰を弓なりに反らし、無意識に身体を上に逃がす。
しかし、すぐに頭がソファーのひじ掛け部分に到達して逃げる事が出来ない。
それでも身体が上に逃げようとするので、姉さんのお尻が少し浮く形になった。
(あれ・・・?)
今まで激しくペニスの進行を拒否していた膣壁が一転し、胎内へ誘い込むような感覚に変わる。
勿論、締め付けは依然と強さを保ってはいるけど、これは?
女性を抱くのが初めてな俺には、瞬間的に答えが見つからない。
でも・・・、人間として、そして、男としての遺伝子が答えを導き出す。
(もしかして・・・)
俺はソファーの下に転がるクッションに手を伸ばした。
『姉さん、もう少しお尻浮かせて』
『え・・・、あ、うん』
俺は姉さんが窮屈そうに作った空間に、何とか厚手のクッションを挟み込むと、ゆっくり腰を進めてみた。
『はあんっ』
(やっぱり!)
角度だ。
たぶん俺と姉さんには身体的な不一致があるのだろうけど、角度の微妙な調整で、比較的スムーズな挿入が可能になったんだ。
その証拠に、挿入を試みてから今まで、苦痛を伴っただけの姉さん悲鳴に初めて快楽のニュアンスが含まれたように感じられた。
俺は逸る気持ちを抑えて、なるべく挿入角度が下から上になるように力を加えた。
『あんっ、は、あああああっ』
姉さんの身体がビクビクと震え、加えて膣壁が俺の剛直をギュウギュウと締め付ける。
俺のペニスは根元まで埋まり、俺の下腹部は姉さんとの距離をゼロにした。
『姉さん…、最後まで入ったよ?』
『うん、分かる。一哉の・・・凄く感じる』
姉さんは肩で息を調えながら、少し嬉しそうだった。
『今日は、これくらいにする?キツいでしょ?』
『え?!嫌よ!一哉に最後まで・・・、ちゃんとイッて欲しい!』
『うん・・・でも・・・』
『痛みも少し和らいだし、今・・・、少しだけ、気持ち、良かったし・・・』
『うん』
『一哉は・・・、したくない?』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・したい、です』
凄く迷ったけど、心の天秤は、大きく欲望に傾いた。
『ぷっ』
『笑わなくても・・・』
俺はちょっと情けなくて、泣きたい気分になった。
『もう、大丈夫だから、動いて・・・良いよ?あ、でもゆっくり、ね?』
『うん』
俺は頷き、姉さんに優しく唇を重ねると、ゆっくりペニスを引き抜いていく。
『うっ・・・わ』
思わず声が出てしまった。
(コレ・・・ヤバいかも)
引き抜く剛直の裏筋をザラリとした肉壁が舐めとり、そしてギュウギュウと締め付ける膣壁の中間付近の括れがカリ部分をゴリっと削り取ろうとする。
俺はギリギリまで引き抜いた剛直を、もう一度姉さんの秘唇の中に埋め込んでいく。
『うっあああぁ』
俺は、まるで女の子みたいな声を思わず上げてしまった。
処女特有のコトなのだろう、とにかく凄い締め付けだ。
姉さんの秘唇から溢れ出る蜜が潤滑油になり、なんとか抜き差しが可能になっている。
とにかく俺はこの快楽に絡めとられ、ゆっくりだが止まる事無く挿入を繰り返した。
『か、ずや・・・、どう?き、気持ち・・・、良い?』
『う、うん。すげーヤバイかも』
『ほ、ほんと?私・・・、良い?』
『うん、凄く・・・。あぁ、俺・・・逝きそうだよ』
とにかく俺のペニスと姉さんの肉壁はねっとりと絡み合い、ひと擦り毎にペニスの肉が削ぎ落とされていくのではないかと錯覚するくらい気持ちが良かった。
俺は、次第に全てを忘れ・・・、この姉さんの身体を貪っていった。