中国都市部、濃霧で有害物質こもる 北京は「危険」水準
朝日新聞デジタル 1月14日(月)0時7分配信
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深刻な大気汚染のなか、人民大会堂の上におぼろ月夜のように浮かぶ太陽=13日、北京市天安門広場、吉岡桂子撮影 |
【北京=吉岡桂子】中国の各都市で、深刻な大気汚染が続いている。車の排ガスや建設現場などから出る有害物質を含んだ濃霧がたちこめ、北京市当局は住民に外出を控えるよう呼びかけた。中国紙によると、呼吸器を痛めて病院を訪れる人が増えているという。
北京では12日以来、濃霧の影響で見通しが悪く、航空便が遅れたり、高速道路が一時封鎖されたり、一般の道路でも渋滞したりしている。専門家によると、この濃霧が有害物質が拡散するのを封じ込めてしまい、大気汚染が深刻化したようだ。小中学校の一部では、子供たちの屋外での体育などの活動を取りやめた。
米国大使館の調べによると、肺がんなどにつながる微小粒子状物質「PM2・5」が大気に含まれる水準は、北京で10日ごろから急速に悪化。11〜13日にかけて「すべての人の健康に影響を及ぼす緊急事態の警報」とされる「危険」水準が続いている。一時はあまりに多すぎて計測不可能となった。
米国より低めに出る中国自身の調査でも、北京では「昨年に観測結果を公表し始めて以来最悪」(新京報)の水準。30を超える都市で「深刻な汚染」とされる水準が続いている。この状態は15日ごろまで続くとみられており、北京市などは、できるだけ自宅で過ごし、外出時にはマスクをつけるよう促している。
朝日新聞社
最終更新:1月14日(月)0時7分
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