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序章
0-4 初めてのあの日
母さんのスパルタ授業が始まってから数時間・・・みっちりと勉強させられた俺は、もうすでに虫の息で倒れこんでいた
今の俺ならス◯イムの攻撃でも力尽きてしまうだろう
あ、でもそのあとエチィゲームだと犯されちゃうんだっけ?
それはやだなー・・・(意外と余裕がある)
さらに勉強中にも姿勢が・・・とか、言葉遣いが・・・とかまで母さんにいちいち指摘され、俺の精神力は磨り減りその薄さは金魚すくいのポイ(紙のやつ)よりも薄いだろう
数字で表すならSP 0といったところだ
集中どころか自爆も使えないZE☆

「亜希ちゃん、そんなところで倒れていないで早くお風呂に入っちゃいなさい
あと、それから自分のことは私というように言ったでしょ?心の中でも俺って行ったらダメよ?」

なんだと・・・っ!?この母親は人の心の中まで読み取れるのか・・・っ!?
本当にニュー◯イプだとしか思えないのだが・・・
それとも、とある桜の木の力を得て心が読み取れるようになっているのかっ!?
えーいっ!うちの母親はバケモノかっ!!

「亜希ちゃんっ!バカなこと考えてないで早くお風呂に入りなさいっ!!」

・・・どうやらこれ以上の詮索は思考を読まれるだけのようだ
俺・・・もとい、私は死に体の身体にムチを打つように起き上がると、着替えを取りに引き出しへと向かった
普段のお・・・私ならこの女物の下着を見た瞬間固まってしまうだろうけど、今のお・・・私は無心となっているため適当に下着を出すことに成功した
ああ、ア◯ロ時が見えるわ・・・(トリップ中)


着替えとバスタオルを持った私は、着ているものを脱ぐべく上着のボタン外そうとした時、その手がピタリと止まった
今の私の身体は女の子の身体・・・今までの男の身体とは違うのだ
当然今までついていたモノは無くなり、かわりに胸には柔らかなナニカと、下には秘密のワンダーランドが存在しているのだ
果たして自分の身体とはいえ見ていいのだろうか・・・何かしら罪悪感的なものがこみ上げてくる
男の体の時だったら女の子の生着替えとか忍び込んででも見ようとしたに違いない
仮にもし男の体のままで別の女の子が今ここで服を脱ごうちしていたら間違いなく覗くだろう
でも、何故か今は罪悪感が込み上げている
いいのか・・・?本当に見てもいいのんか・・・っ!?
そんな時俺・・・もとい私の心の中に2つの心、天使と悪魔の私が現れた

(いけません、邪な心で裸体を見てはいけません、無心になるのです)

(へっへっへ、自分の身体じゃねえか、舐めるように見ちまいなよ、見たいんだろ?)

(舐めるようになんてダメです、愛でるように見るのですっ!さあっ!)

(へっへっへ、天使もああ言ってるんだし思いきって見ちまいなよ)

(さあっ!早く脱ぐのですっ!)
(早く脱いじまいなっ!)

・・・何故か途中で天使と悪魔が手を組んでしまっていた
試しに心の神様にお伺いを立ててみると笑顔でサムズ・アップしている
そして神様はこうおっしゃいました・・・

(早く脱いじまえYO!)

・・・神も仏もないとはこのことなんだな
私は諦めて上着とスカートを脱ぎ、そしてブラジャーを外すべく手を背中に回した
そしてブラのホックを外すと形の良い乳房がぷるんと揺れた
私は思わず脱衣所に備え付けられている鏡に目をやると長くやや茶色い髪をした裸の女の子が鏡に映っている
いままで空手で鍛えていた筋肉は、まるでもともと無かったかのように姿形もなく、代わりに女の子特有の柔肌となっていた
それがとても残念に思えたが、よくよく今の自分の身体を見れば顔のパーツは程よく整い、やや茶色い髪は背中の辺りまで伸びた美少女が立っている
胸の大きさも決して大きくはないがそう小さくもないいわゆる普乳といったところだろう
おわんのような形をした乳房のてっぺんには小さなピンク色の突起が乗っかっていた
思わず見とれてしまいそうになったが、脱衣所の寒さで我に返るとパンツも脱ぎ風呂場へと入ることにした
3月の末とは言え夜はやはり少し冷えるようだ


風呂から上がった私は今日の復習を少しして寝ることにした


(翌朝・・・)
私は目を覚ますと、何か気だるい感じを覚えた
昨日の勉強のし過ぎが原因かな、私は一人そう結論づけると朝食をとりに下へと降りた


朝食をとった後今日も母さんからの補習授業があったが、どうも集中できない
気力が持たないというか・・・それに、普段なら気にならない母さんの言葉にどこかイライラしたりもする
さらに腹痛や頭痛までも感じ、勉強に集中できないためか、母さんが俺・・・じゃなかった、私に何度も注意をしていたが、それを聞くことすら憂鬱に感じる
私の身体はどうなってしまったんだろうか・・・?
昨日まではこんなことなかったのに・・・


それから二日経ってもそのような状態が続き、時には眠れない日もあった
母さんはいつの間にか何も言わなくなり、ただ憂鬱で無気力な私を見ているだけだった
ひょっとして私は見捨てられてしまったのだろうか・・・
私は母さんの期待に答えらないと判断され、男子校で慰み者になる道を選ぶしか無いのだろうか・・・
そう思うと私は急に悲しくなり、気が付いたら涙が流れていた

「亜希ちゃんっ!?どうしたのっ!?
どこか痛むのっ!?どこか苦しいのっ!?」

そんな私を母さんが見つけ慌てて駆け寄ってくれた
それが嬉しくもあり、どこか悲しくもあり涙は止まることなく流れ続け、泣き続けている私を母さんは優しく抱きしめてくれていた

「母さん・・・私ダメな子なの?
母さんの期待に答えられないから・・・男子校で輪姦されるしか無いの・・・?
教えて・・・母さん・・・」

私はしばらく泣き続け、ようやく落ち着くと自分が思ったことを全て母さんに話すことにした

「ぷくく・・・あははははっ!!
そんなわけないじゃない、お母さんが可愛い亜希ちゃんを見捨てるわけ無いでしょ?」

私は最悪の事態を想定しながら恐る恐る母さんに尋ねると大笑いされてしまった
うぅ・・・ひどい・・・

「あのね、亜希ちゃんの体調が悪いのは生理が近いからよ
亜希ちゃんの場合は初潮になるのかしら?
つまり亜希ちゃんの身体が子供を産める体になってるってことよ」

私は母さんの言葉を聞いてホッとした
つまり女の子なら誰でも起こる現象のようだ
この体調不良も全て月経前症候群という生理前の現象なのだという
ふう、まずは一安心
・・・
・・・・・・ん?
生理・・・だと・・・?

「って!?ええーーーーっ!?生理っ!?」

「きゃあっ!?どうしたのよ亜希ちゃん、急に大声なんて上げてっ!?」

なんてこった・・・すっかり女の体に順応しきっていたが私・・・もとい俺は元男だっ!!
なのに生理とは・・・うう・・・ヘコむ・・・
俺は両手両膝を付くと激しく落ち込んだ

「ちょっとっ!亜希ちゃんっ!また一人称が戻ってるわよっ!!」

・・・そうでした、ここにはニュー◯イプがいるんでした
だが、生理ごときでこの体たらくっぷりは自分的に我慢ならん
たとえ精神面や肉体面で影響がでようとも、気合で乗り切ってみせるっ!!
見ろっ!空手で鍛えたど根性っ!!
この瞬間私の特殊技能に「底力Lv3」が追加されたような気がした
そして精神コマンド「ど根性」を習得
私はこの勢いのまま勉強机に向かうと勉強をはじめることにした
何が何でも慶桜女学院とやらに合格してみせるっ!!
すくなくとも輪姦生活はごめんさっ!!

「亜希ちゃんっ!無理はダメよっ!?」

初の生理を控えるお・・・私に母さんが心配そうに声をかけてくる
しかしっ!私は発動中の底力Lv3のお陰で月経前症候群と呼ばれる精神的、肉体的不調を乗り越え勉強机にかじりついていた
やーーってやるぜーーっ!!
私はさらにど根性と気合まで発動させ、さらに集中力を高めようとした時、何かが切れ机に崩れ落ちた
ど根性でHP(?)が回復してしまったため、底力Lv3の効果が切れてしまったようだ

「な・・・なんてこった・・・」

机に突っ伏してしまった私は再び憂鬱さと無気力さに襲われ、力尽きてしまった・・・(HP 0)
生理前後のど根性は危険だと感じた瞬間でした・・・


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