３年ぶり４大関総崩れ　協会幹部から苦言相次ぐ…初場所４日目

　◆大相撲初場所４日目（１６日・両国国技館）　西前頭筆頭の妙義龍が、連日の大物食いをやってのけた。大関・琴欧洲をはたき込みで破り、３日目の横綱・白鵬に続いて殊勲の白星。国技館を訪れた母校・日体大の応援団の声援を力に変え、２勝２敗の五分に戻した。大関陣は稀勢の里、鶴竜、琴奨菊にも土がつき、２０１０年春場所中日以来となる４大関総崩れ。４日目を終え、全勝は横綱・日馬富士と平幕の栃ノ心、北太樹、栃乃若の４人となった。

　最後の砦（とりで）琴奨菊が、豪栄道の突き落としで、ばったり土俵に倒れると館内にはため息が漏れた。１０年春場所中日に日馬富士、琴欧洲、魁皇、琴光喜が敗れて以来、３年ぶりの４大関総崩れ。優勝争いを期待される大関陣のあまりにも情けない姿だった。

　稀勢の里は、大関復帰を狙う関脇・把瑠都を何度も攻め立てたが土俵を割らせることができず、逆転のすくい投げを許す。「やられたなという感じ。また明日、頑張ります」と唇をかんだ。豪栄道に敗れ初日からの連勝が３で止まった琴奨菊は「大関陣が負けていたのは関係ない。もったいないな」と肩を落とした。

　協会幹部からは、苦言が相次いだ。北の湖理事長は「大関は全然いいところがない。負け方も悪い。まだ４日目だよ。誰かが優勝争いに残らないと。意地を見せてほしい」とおかんむり。審判部の松ケ根副部長（元大関・若嶋津）は「稀勢の里、琴奨菊には優勝争いに付いていってもらわないと困る」と嘆いた。優勝争いが大関の責任。場所を盛り上げるためにも奮起を期待したい。