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青森空港の「渡し板」が全国へ
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青森空港のボーディングブリッジ(手前)とCRJ機の間に架けられた「渡し板」。現在は全国各地の日航路線で採用されている |
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吹雪の日も快適に飛行機へ−。こんな思いから青森空港に設置された小さな「渡し板」が今、全国各地の日本航空路線で採用されている。渡し板は、従来ボーディングブリッジ(搭乗橋)をつなげられなかった小型旅客機でも搭乗橋に接続できるようにと作られた、ちょっとした“新兵器”。日航青森支店は「屋外移動だった以前と違い、雨や雪の日も、また車いす利用者もスムーズに乗降できるようになり良かった」としている。
金属製の渡し板は長さ2メートル、幅1メートルほどで、手すりが付いている。乗降時には旅客機のドアと搭乗橋の間に人力で架けられ、その上を乗客が渡る。
導入のきっかけは機体の小型化だった。2010年度、日航は経営上の理由から青森空港発着の便について座席数の少ない小型機に変更。この際、青森−札幌線には50人乗りのボンバルディアCRJ機が投入された。同機はドアが乗降用階段と一体化しているため、青森空港ではターミナルから直接乗り込める搭乗橋を接続できなかった。
日航は当初、ターミナルからCRJ機まで乗客をバス輸送した。しかし、冬季はバスの乗降時に風雪にさらされるほか、車いす利用者を社員が背負って運ぶケースもあるなど不便さが課題に。11年度の冬を迎えるのを前に社内で検討した結果、「渡し板」が導入されたという。
青森空港でのテスト後、11年12月に青森、秋田両空港で渡し板の使用がスタート。乗客の移動の快適性、安全性がアップした。
日航グループは現在、9機のCRJ機を保有しているが、青森空港での状況を踏まえ、同機が発着し、搭乗橋のあるほとんどの国内空港に渡し板を導入した。青森空港も冬季だけに限らず、昨年9月からはCRJ機全便で搭乗橋をつなげている。
「青森空港は地吹雪がすごい。CRJ機は他の北国の空港でも発着しているが、青森空港はやはりボーディングブリッジでなくてはと思った」と振り返る日航青森支店の小谷学支店長は「青森発の渡し板が全国に普及しているのはうれしい」と話している。
国内では福島空港のようにCRJ機に対応可能な搭乗橋を導入している所もある。
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