名古屋市千種区の東山動植物園は１５日、インターネットサイトを通じて個人の寄付を集め、同園のコアラの餌となるユーカリの栽培費用の一部を賄う「コアラを守りたい！　東山動植物園コアラ応援プロジェクト」を始めると発表した。小口の寄付を募るサイト「ＲＥＡＤＹＦＯＲ？」で１６日から募集を始める。【高木香奈】

　寄付の金額は２０００円、３０００円、１万円、３万円の４種類を設定する。寄付した人には、２０００円はお礼のメールとコアラが鳴いている様子の動画、１万円はそれに加えて同園の春祭りの招待券とコアラの糞（ふん）を加工して作ったしおりがもらえるなど、金額に応じた特典がある。

　同園は８３年に日本の動物園で初めてコアラの公開を始めた。以来、同園の人気投票でコアラは常に上位に入っている。

　現在は７頭を飼育。餌は名古屋市内と静岡県、鹿児島県、沖縄県で栽培するユーカリを与えており、餌代は年間約５６００万円かかる。同園が飼育する約５００種類の動物の中で最も高いという。市民参加型の運営を目指す同園が、市内外の人々から幅広く協力を得ようとプロジェクトを企画した。

　募集期間は６０日間で目標総額は１００万円。目標に届かなかった場合はプロジェクトは不成立となり、支援金は徴収されない。１００万円に達したら、応募した人からクレジットカード決済で寄付してもらう。

　１６日午後６時から開設されるプロジェクトページ（ｈｔｔｐｓ：／／ｒｅａｄｙｆｏｒ．ｊｐ／ｐｒｏｊｅｃｔｓ／ｈｉｇａｓｈｉｙａｍａ）で受け付ける。