菅野　１軍キャンプ　新人ひとり

　巨人のドラフト１位右腕・菅野智之投手（２３）＝東海大＝が新人で唯一１軍キャンプに参加することが１６日、内定した。首脳陣がジャイアンツ球場でコーチ会議を開き、即戦力として評価。菅野も紅白戦などでのさらなるアピールを誓った。

　「１軍はそりゃ、当然です。戦力として考えているから。王道をいってもらうしかない」。コーチ会議後、菅野の振り分けを聞かれた川口投手総合コーチは明快に言い切った。まずは最初の関門突破。その報を聞いた菅野も「これがシーズンで活躍する第一条件。そのための準備はしてきた」と胸をなで下ろした。

　この日は伯父の原監督が初めて新人合同自主トレを視察。「野球人として強い体をつくって、しっかり準備をしてください」と訓示した。菅野は指揮官の熱視線にも動じない。キャッチボールではスピンの利いた球を次々と投げこんだ。これには原監督も納得の表情。「いい状態でやってくれていると思います」。１軍での競争に耐えうるとの思いを新たにした。

　菅野は目の筋肉を鍛えるビジョントレーニングにも挑戦。４０点中３１点という新人７選手で３位タイとまずまずの高い数値を出した。担当したスポーツドクターの真下一策さんからは「トータルバランスがいい」と活躍へのお墨付きをもらった。それでも本人は「いつチャンスがきてもいいよう準備するのが仕事」と気を引き締める。１年間遠回りした悔しさを晴らす活躍が目標。今は達成に向けた力を着々と蓄えていく。　（川越亮太）