アルジェリア拘束:マリへの仏軍介入への報復措置か
毎日新聞 2013年01月16日 23時58分(最終更新 01月17日 01時25分)
アルジェリアは62年のフランスからの独立後、独裁政権とイスラム主義勢力の対立で内政が混乱し、結果的に過激派勢力の温床となった経緯がある。マリを拠点とするアルカイダ勢力は、この過激派が源流だ。米軍のイラク侵攻(03年)に反発し、国境を超える「聖戦」を主張するグループが隣国マリに拡大したとの見方もある。
アルジェリアは世界有数の天然ガスや石油資源を抱える一方、日本企業による大型プロジェクト受注が相次いでいる。10年12月には日本の外相として初めて前原誠司外相(当時)が訪問し、連携強化を訴えていた。
◇アルジェリア、マリでのイスラム過激派を巡る動き
1992年1月
アルジェリアでイスラム政権誕生を恐れた軍がクーデター。イスラム勢力が反発し、内戦突入
2003年3月
米軍がイラクに侵攻。アルジェリアの原理主義者の一部がマリに流入
2011年8月
「アラブの春」でリビア・カダフィ政権崩壊。外国人雇い兵と武器が大量にマリに流入し始める
2011年11月
マリに帰還した元雇い兵らが「アザワド解放民族運動(MNLA)」を結成
2012年3月
マリ政府軍反乱部隊がクーデターを起こす
2012年4月
MNLAなどが北部全域を掌握し、北部「独立」を宣言
2012年7月
イスラム過激派がMNLAを放逐し、北部支配を固める
2012年12月
国連安全保障理事会が周辺国のマリへの軍事介入を承認
2013年1月
フランスがマリに軍事介入