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大阪市立桜宮(さくらのみや)高校のバスケットボール部主将の男子生徒が顧問から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、橋下徹大阪市長は14日、出席した市内の成人式で「大阪市はクラブ活動で手をあげる指導を一切禁止する」との考えを明らかにした。
橋下氏はこの日、訪れた市内4カ所の成人式会場でいずれも体罰問題に言及。「スポーツの世界に少々たたくくらいのことはあると自分も誤った考えを持っていた」とし、「(体罰は)全く意味がないという科学的データも出ている。日本は世界的に遅れている」と主張した。
学校教育法は体罰を禁じているが、部活動などでの体罰は横行してきたとの指摘も多い。橋下氏は自らの認識も「甘かった」としたうえで、体罰禁止を改めて徹底する考えを示している。ただ、橋下氏は「学校現場で(児童・生徒が)他人に迷惑をかけるとか、危害を加えるといったときには、もしかすると、先生が手をあげることも認めなければいけない場合があるかもしれない」とも語り、一律に規制する是非については明言を避けた。
15日には橋下氏も出席する市教委の会議が予定されており、体罰禁止について話し合うとみられる。