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B787操縦室 次々に不具合の表示が
1月16日 18時21分

B787操縦室 次々に不具合の表示が
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16日朝、山口県から羽田空港に向かっていた全日空のボーイング787型機で煙を感知する表示が出て異臭がしたため、高松空港に緊急着陸しました。
操縦室では、煙を感知したことを知らせる表示が出たあと、バッテリーについての不具合の情報が次々に表示されていたことが、国土交通省の調査で分かりました。

国土交通省によりますと、全日空機は、午前8時11分、羽田に向け、山口宇部空港を離陸しました。
そして、高松空港付近の上空、9100メートルを飛行中の午前8時26分ごろ、操縦室の床下にある電子機器を収めた「電気室」と呼ばれる区画で煙を感知したことを知らせる表示が出たということです。
こうした情報は、パイロット席の前に横に並んだ4枚のディスプレーのうち、機長席の目の前の1枚に表示されます。
その後、不具合の情報は、この電気室のバッテリーに及び、「電圧低下」や、「充電機能に異常」といった表示が次々に出たということです。
さらに、ブレーキや操縦システムについても、バックアップの機能の不具合を示す情報が出るようになったということです。
こうした表示に、パイロットが対応していたところ、操縦室や客室で、焦げ臭いにおいがしたため、機長は、午前8時41分、行き先を羽田から高松に変更し、管制官に緊急着陸を要請しました。
全日空機は、紀伊半島付近でUターンし、午前8時47分、いったん上空を通過した高松空港に着陸しました。
国土交通省は、表示された不具合が実際に起きていたかどうかは分からないとしています。
バッテリーは7日、アメリカ東部ボストンの空港に駐機していた日本航空の同型機で出火したのと同じメーカーが製造したリチウムイオン電池で、機内で焦げ臭いにおいがしたと乗客や乗員が話していることから、国土交通省は、バッテリーの温度が異常に高まるなど、何からの不具合があった可能性があるとみて詳しく調べることにしています。
ボーイング787型機のバッテリーは、京都市にある電池メーカー「ジーエス・ユアサコーポレーション」が製造し、供給しています。
会社によりますと、リチウムイオン電池は、従来使われていた電池よりエネルギー効率が高く、より小型で、軽量化を図ることができるのが特徴で、787型機で初めて採用されたということです。
今回のトラブルについて、会社は、「バッテリーの安全対策には万全を尽くしている。
要請があれば、調査に、全面的に協力したい」と話しています。

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