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医療機関調査“卵子提供の出産は高リスク”1月11日 7時6分
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不妊に悩む女性が海外で別の女性から卵子の提供を受けて出産するケースが急増していますが、こうした妊婦は、早産や大量出血のおそれがある癒着胎盤などが起きる危険性が高いことが、東京の医療機関の調査で分かりました。
30代半ばを過ぎると妊娠しにくくなる「卵子の老化」が原因の不妊が増えるなか、自分の卵子で妊娠できない女性が、最後の選択肢として海外で別の女性から卵子の提供を受けて出産するケースが急増しています。
東京・港区にある周産期医療の専門病院「愛育病院」は、5年ほど前から卵子提供を受けた妊婦が目立つようになったことから、卵子提供を受けた26人と自分の卵子で体外受精をした47人の出産の危険性について比較しました。
その結果、予定日より1か月以上前に生まれる「早産」が起きた割合は、▽自分の卵子で体外受精した人では30%でしたが、▽卵子提供を受けた人は46%で、危険性が1.5倍に上ることが分かりました。
また、大量出血のおそれがある「癒着胎盤」は、▽自分の卵子で体外受精した人はいませんでしたが、▽卵子提供を受けた人の15%で起きていました。
この結果について、愛育病院の中林正雄院長は、「卵子提供による妊娠の場合、卵子も精子も他人のものなので、免疫の拒絶反応が起き、危険性が高くなる可能性がある。卵子提供を受けたかどうか確認し、急に容体が悪化しても対応できる態勢を取る必要がある」と話しています。
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