16日午前0時ごろ、広島市安佐北区の広島県立高校2年の男子生徒(17)が「祖父母を殺した」と県警安佐北署に自首してきた。署員が生徒の自宅に駆けつけたところ、生徒の父方の祖父(74)と祖母(73)が血を流して倒れており、その場で死亡を確認。生徒を殺人容疑で緊急逮捕した。「祖母から不登校などについて叱られて口論になった」と話しているという。
県警の発表によると、生徒は15日午後10時すぎごろ、自宅2階の自分の部屋で祖母の後頭部をダンベル(2キロ)で殴ったうえ、台所にあった包丁で腹と背中を刺して殺害。その後1階で寝ていた祖父の腹と背中を刺して殺した疑いが持たれている。自宅から凶器とみられる包丁とダンベルが見つかった。生徒は祖父母と3人暮らし。父親が別の場所に住んでいるという。
生徒の親類の女性によると、生徒の両親は離婚しており、生徒が祖父母宅で暮らすようになったのは高校入学後。「祖父母はとても優しく、生徒をかわいがっていた」。祖母は日ごろ、生徒について「思春期であまり話をしない」と話し、今月3日に女性宅を訪れたときも、「今年は進学か就職か進路を決めなければいけない」と案じていたという。女性は「高校でバスケットボール部に所属し、とても優しく礼儀正しい子。本当にあの子が事件を起こしたのですか」と信じられない様子だった。