<鍛冶屋>
中世の金属製品の供給を担っていた職業が鍛冶屋です。鉄の元である鉄鉱石はヨーロッパ各地の地表付近から採掘され、木炭と共に燃やされて精錬された後に鍛冶屋に運ばれました。鉄やその他の金属を加工したのは、兜、刀剣、甲冑などの軍用製品の職人や、きり、針金、刃物、鍋、錠前、拍車などの製品を作る専門の鍛冶屋たちでした。また、鍛冶屋の作り出す鉄製の頑強な蹄鉄やすきの刃は、重量有輪犂を使用し、牛から馬への動力変換を進めた農業改革の推進力のひとつになりました。
ずいぶん久々の更新となりました、紗瑠々です。これから、農村関連から飛んで、中世の市民について紹介していきます。いくらかたまったら、HPの方も更新します…
図も含めて、職人の生き様が感じられるものがよいのですが…。
地方の図書館だと、めぼしいものになかなかたどり着けなくてつらいです。
そうですね…中世ヨーロッパの金属加工について詳細に述べられているようなものは読んだことがありませんが、図書館で借りるということですので、少しでも載っているものを紹介します。
「中世の窓から」阿部謹也著 朝日新聞社
10Pほどですが、中世後期のドイツを中心として、鉄についての文章があります。
「中世ヨーロッパの都市の生活」J・ギース、F・ギース 講談社
こちらはもっと少なく4Pくらいしかありませんが、鉄が採掘されてから加工されるまでを至極簡単に説明しています。
あとは、中世の職人や産業を扱かった学術書などがあれば書いてあるかもしれません。…あまり、参考にならないかもしれませんが、私が知っているのはこのくらいです。
とりあえずその2点を当たってみたいと思います。
職人というと、一所懸命な姿が連想されて好印象、興味が湧きます。
(もちろん他の職業の人たちが頑張っていないとは思いませんが)
しかし、紗瑠々さんが「専業化された職業」の記事でもあげられているように多くの職人が居る中で、鉄まわりに特に気が向いてしまうのは…ちょっとミーハーかなと自分でも思ったり。
「紗瑠々の資料室」は中世ヨーロッパ世界を中心とした情報サイトです。通史・軍事・城・都市・農村などの中世社会を理解するにあたってポイントとなるものを少しづつ紹介しています。学術的なものではなく、一個人が趣味で収集した資料ですので不適当なところもあるかと存じます。お気づきの点がございましたら、ご指摘をお願いします。
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