2013年01月15日

ノンベクレル食堂廣海緑朗さんの講演会を聞きました

1/13にノンベクレル食堂店長の廣海緑朗さんと守田さん(肩書きはよくわからないけど食品系に詳しい人)の講演会がありました。ここではノンベクレル店長を親しみとリスペクトをこめてろくろーさんと呼びます。
講演会では「内部被爆を避けるには」というメインテーマのもと、おふたりの対談という形で会が進められました。内部被爆の他、守田さんは食品添加物等の危険性にも触れていただき、その部分を要約すると、「ヤマザキのパンは食べてはいけない、特にランチパック(たまご)が激ヤバ」ということでした。守田さんは著書「内部被爆」のなかで非常にわかりやすく内部被爆を説明されているそうです。脱被爆系ピープルの中ではかなり有名な方のようで、ぼくも今度よんでみようかなと思うのです。
さて、僕の関心はやはりろくろーさんの「立ち上げ苦労話」だったり逆に「立ち上げ深イイ話」だったんですが、はたして僕の求めていた話が多いに語られる場でありました。やはり、苦労は凄まじい。特に、オープン前の食材の放射線量測定。寝袋持って、ひと月近く店に泊り込みで測定しまくったという。その間はもちろん収入は無いし、食材は測定のたびに1kgほどの量がお釈迦。合計にすると80kgくらいの食材をお釈迦にしたため、その食材費もかさむ。自分の身を守るための「ノンベクレル」なのにそのコンセプトに首を絞められ「オープンするまでに自己破産するんちゃうかなと思った」。笑いを交えてろくろーさんは語っていたけれど、その不安は凄まじかったとおもう。
80品目くらいの測定が終わりようやくメニューを構成できた。スタッフのみんなとともにいざ試食。そのお味は、想像以上に美味しかったという。「そりゃ、いい食材つこてるし美味しいのは当たり前なんやけど、なんかそれ以上においしく感じる何かがあって……なんでかなと思ったんやけど、きっと何の不安もなく食べれたからなんやろな。311以降、ずっと『これ大丈夫かな』と思いながら食べてきた。初めて、何の疑いもなく食べれたっていうのがよかったんやと思う。そう思ったら嬉しさとともに怒りがこみ上げてきた。311以前はこれが当たり前やったんやもんね」

>311以前はこれが当たり前やったんやもんね
俺たちの幸せな食卓は奪われちゃったんだよなあほんっと頭くるよ!!!!!!

ぼくはいまその状態です。なーんも美味しくないよ。大好きなカツカレーだって、あのときほどはおいしくない。だから最低限うちのお店ではカツカレーだけは「ノンベクレル」にするんだ!!! 『だけ…?』って思った方、いらっしゃるでしょう。そうなんですよ、そこなんですよ、いま揺れてるのは。ろくろーさんのようにね、全部を測定のうえノンベクレルメニューにして、ってやってったらいちばんいいとは思う。でも実際そんなに放射能なんて気にしないって人が大半だし(特に関西はね)、「商売」っていう観点で考えると、たくさんあるメニューの中でほんの数個「ノンベクレルメニュー」があるっていうのがいちばんいい形なのかもしれない。「じゃあ他のメニューは放射能入ってるのか?」と言われるとそうでもない。九州産・海外産の食材しかつかっておりません、でも測定まではめんどくさい(というか現実的に不可能)のでやってませんよってこと。
あと正直なはなしをすると、ノンベクレル食堂ぼくにとってはちょっとお高めです¥。やっぱり高くつく。でもそれでも値段設定かなり安めみたい。かなり食材にお金かかってるんだろうなぁ~。ちょっとぼくとしては全ての食材に完璧なこだわりを持つというのは無理かもしれない。
だから最低限守るべきルールを決めなきゃいけない。ぼくとしては「九州産・海外産」っていうのが最低限のルールかな。無農薬とか有機栽培っていうのはその次の段階なのかなと思う。この普通の食材は京都市中央卸売市場とか輸入食材店あたりで安く買いたい。それとは別に数件の自然派農家さんと直接取引をしたり、前回紹介した【ほっぺる】のような放射能測定済み食材専門店から仕入れるというような【普通の九州産・海外産】【こだわり(測定済み)の国産】のハイブリッド型な仕入れのしかたになるのかなー。ノンベクレル食堂さんが野菜卸し業を始めてくださったら悩みが全て吹っ飛ぶのですが(笑)

まー自分の状況と照らし合わせながら聴いた先日の講演会でしたが、やはり、ぼくはノンベクレル食堂は真似できない。それはろくろーさんの「覚悟」っていう部分がないとできないもんやから。ぼくにそんな覚悟があるのかって言ったら正直自信がないし、うちは一年で閉めてしまうお店なのでどうしても赤字を出せない状況にある。○年後に黒字に転じればいいっていうのは無理なんですよ。はい。もう少し考えます。もし何か応援的なご意見あればコメント欄、批難的なコメントがあれば下記のメールアドレスまでお願いします。
((公衆の面前ではいじめてほしくないのです。))森
naturalbar.tenten@gmail.com



tentenbar at 16:45│Comments(0)

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