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再処理工場B系炉固化試験終了
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日本原燃は4日、六ケ所再処理工場のB系統ガラス溶融炉で進めていたガラス固化体(高レベル放射性廃棄物)製造試験のうち、本格的な試験に当たる「ガラス固化試験」が3日午後に終了した−と発表した。試験中はトラブルもなく、順調に作業を終えたという。
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再処理工場では今後、高レベル廃液濃縮缶や安全蒸気ボイラーなどの法定点検に入る予定。原燃は今春をめどに、もう一つの溶融炉であるA系統炉でも本格的な固化試験を実施、今年10月の完工を目指す。
B系統炉でのガラス固化試験は、炉の温度が安定した状態で連続運転が可能かどうかを確認する「安定運転確認」と、1時間当たり70リットルの高レベル放射性廃液を供給して、炉の最大処理能力を確認する「性能確認」の2段階に分けて実施。実際の高レベル放射性廃液を使い、安定運転確認では25本の固化体を製造。先月31日に移行した性能確認では、5本の固化体を製造し、今月3日午後1時25分に一連の作業を終えた。
長期中断を強いられた過去の試験では、廃液に不溶解残さ(使用済み核燃料の溶解時に溶け残った金属粒子)を混ぜた段階になって金属粒子が炉の底部に堆積する不具合を解決できなかった。
今回の試験では、序盤から不溶解残さを投入。安定運転確認の最後の段階で流下不調の傾向が少し見られたが、炉底部の流下ノズル(溶けたガラスが流れ出る部分)に向けて直棒を入れた結果、流下性は回復した。性能確認でも流下不調は見られなかったという。過去のトラブル改善策として打ち出した、炉内の温度管理の徹底が奏功したことを裏付ける形となった。
B系統炉での固化試験終了を受け、川井吉彦社長は4日、六ケ所村の本社での年頭あいさつで「年末年始も精力的に試験に取り組んだ結果、しゅん工(完工)に向けて大きく前進した」などと手応えを語った。
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