中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

イチロー、ヤ軍再契約で「新たな覚悟」 自主トレ公開で今季意気込み

2013年1月16日 紙面から

自主トレを公開したイチロー=ほっともっとフィールド神戸で(横田信哉撮影)

写真

 今オフ、ヤンキースと新たに2年契約を結んだイチロー外野手(39)が15日、古巣オリックス本拠地の一つ、ほっともっとフィールド神戸(神戸市)で自主トレを公開。最高気温4度という厳しい冷え込みの中、スパッツ姿で軽めの練習をすると、優勝が義務付けられるヤ軍の一員として迎える新シーズンへ向けて「覚悟」という言葉を使い、並々ならぬ意気込みを見せた。10月には不惑となるメジャー13年目。破格契約を勝ち取ってもなお、イチローに慢心は一切見られない。

 “相思相愛”のヤ軍と再契約し、正右翼手の座を約束されるなどチーム内で確固たる地位を築きながら、イチローに気の緩みは一切なかった。

 メジャー13年目にして、初めてマリナーズ以外の選手として新シーズンを迎えるイチローは心境の変化を問われると、「ヤンキースと契約して、新たな覚悟が生まれた。A−ロッド(アレックス・ロドリゲス三塁手)でも代打を出されるチーム。(ヤ軍は)それが起こりうるただ唯一のチームだと思うんですよね」と現役最多647本塁打を放っている主砲が受けた、ポストシーズンでの“仕打ち”を引き合いに出して、ヤ軍でプレーすることの覚悟を語った。

 イチロー自身も常に優勝を求められるヤ軍の厳しさを身をもって理解している。昨季途中にマ軍からヤ軍へと移籍したが、決して自らの身が保証されていたわけではなかった。移籍当時には左翼への守備位置変更、下位打線での起用、左腕先発時には控えに回るという3条件を受け入れた。

 結果的に移籍後の67試合で打率3割2分2厘とマ軍在籍時の前半戦とは見違える数字をたたき出し、復活を印象づけたシーズンだったが、成績が振るわなければ、A−ロッドのように出場機会を失いかねないのがヤ軍だ。

 10月には40歳、不惑を迎えるが、「ことさら年齢のことを言われるとうっとうしい」といらついたような口調になった。年齢を感じさせないプレーが信条。それを言い訳に凡プレーを続けていたら、働き場所を失うという危機感の表れでもあった。

 ヤ軍との再契約時には「才能だけに頼ってきた39歳と、準備し練習を重ね、多くを経験してきた39歳の選手の違いを十分に認識してくれた」とヤ軍への感謝を表し、自らがやってきたことに対しての自負を見せたイチロー。「新たなものを見つけようとするのは、僕以外の第三者。それによって僕がぶれるわけにはいかないという思いに変わりはない」。自らの美学を追究し続けるイチ流スタイルは、いくつになっても、どこに行っても変わることはない。 (穐村賢)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ