セアロ・サポートの先人と
久我山の思い出


小谷野様ご夫妻とともに(富士ツバメ本社で)



セアロがミャンマーの僧侶として得度してから1〜2年は、日本にお帰りになられても定住するところがありませんでした。縁によっていろいろな人々のお世話になられたようです。これは上座仏教の僧侶になられた方々が日本にお帰りになったときの共通の問題です。出家されたので、実家などには帰ることはないようです。セアロもそんなふうに、そのときどきの縁によっていろいろとお世話になっていたのですが、また住処を替えなければならない状況となっていたある日のこと、それは東京渋谷の町でのことでした。そんなセアロが、いつもの臙脂の僧服を着て歩いていると、その姿になにか特別なものを感じたか、ふと声をかけた方がありました。
その方は、ミャンマーのお坊さんが日本に帰っても住処のないことを知ることとなり、急ぎ住処を手配されたのです。それはびっくりするくらいの早さだったそうです。こうして以降足掛け5年にわたって、セアロの日本での住処・寺となったのが久我山だったのです。六畳一間のシンプルな部屋でしたが、閑静な住宅街であり、緑も充分にあり、小鳥も毎日のようにやってくる、とてもすばらしい環境の住処だったことは、みなさんご存じの方が多いことでしょう。このコンパクトな空間に、日本に帰られたときセアロはいつも一人で、臙脂の僧服を脱ぐこともなく過ごされました。もちろん、日がたつにつれて、毎日のように相談者が押しかけるようにはなりましたが……。
このような、すばらしい場所を住処として、ほんとうに無私なお気持で、ポンとご提供された方が5年も前にいらっしゃったのです。しかも、なんの条件もなしに、家賃をずっとお支払いつづけてくださいました。ほんとうに、5年という長きにわたるありがたいご支援だったのです。
この久我山の家賃支援をずっとされてこられたのは、静岡県で富士ツバメ(株)という有名なガス会社を経営されていらっしゃる社長の小谷野敬一郎様と、奥様でした。
セアロは8月30日、突然アメリカから帰国され、長年の御礼と感謝のために静岡まで出向き、小谷野社長を訪問しました。写真は、そのときのものです。
今日、セアロの存在があり、そしてわたしたちがセアロとの縁を結び、セアロ・サポートができるようになったのは、小谷野様ご夫妻の、ほんとうに無私としかいえない尊い喜捨がとぎれることなく続いたからなのです。
ほんとうに心から御礼を申し上げる次第です。わたしたちは、このような小谷野様ご夫妻のようなサポートの姿勢を鏡としたいと思います。また、このように優れたすばらしい人間性にあふれたサポートの先人がいらっしゃったことに、心から感謝をしたいと思います。
先般9月10日、セアロの住処は久我山から埼玉の鳩ヶ谷市に引っ越されました。とはいえ小谷野様ご夫妻は、これからもセアロの活動をずっと見守り、また支援をしてくださることでしょう。



因みに、小谷野敬一郎様には、『自由(意志の構造)』(講談社出版サービスセンター制作)という著書がございます。またインターネットではホームページもございます(http;//www.k-koyano.com/)。これらから、哲学や教育、神の認識などに深い見識をもたれ、また人の道を正面から探究されていらっしゃる方であり、並の経営者ではないことを伺い知ることができます。
ご連絡先は、静岡市呉服町1-4-5 富士ツバメ(株) 電話054-252-9483 です。

これからの、小谷野様ご夫妻と富士ツバメ(株)のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。ほんとうにありかとうございました。

(セアロ・サポートくらぶ)