新型旅客機ボーイング787のトラブルが相次ぎ、日米当局が調査に乗り出した。
787は日本航空や全日本空輸が合計100機以上発注し、日本企業が開発段階から参加している。期待を集める新鋭機だからこそ、原因を徹底的に調べ、安全を確認してほしい。
787は全日空が2011年秋に初めて商業運航に使い始めた。従来機より燃費性能が2割良く、騒音を小さくするなど機内の快適度も高めた。三菱重工業が主翼を受け持つなど、日本企業が機体全体の35%を製造している。
すでに800機以上の受注がある人気機種だが、米国ボストンの空港に駐機中の日航機で発火事故が発生した。主翼から燃料が漏れるトラブルも連続して起きた。
新型機の導入初期には、ある程度トラブルが起きるのはやむをえないとされる。これまでも電気部品の不具合などの問題が起きている。しかし、機内での発火や燃料漏れは一歩間違えば大惨事につながりかねない。初期トラブルと見過ごすわけにはいかない。
米連邦航空局(FAA)は787について、機体の設計や製造を含む包括的な調査を始めた。日本の国土交通省も専門職員らによる調査チームを設置した。日米政府は連携して原因を明らかにしてもらいたい。
日航や全日空は省エネ旅客機の導入を、国際競争を勝ち抜くための戦略の一つに位置付けてきた。FAAの調査次第でボーイングは設計や製造方法の変更を求められ、航空会社への引き渡しが遅れる可能性がある。
日本の航空会社や航空機メーカーは負担が一時的に増すとしても、再発防止への協力をためらってはならない。787の信頼を保つことが最優先の課題である。
全日空、日本航空、三菱重工業、ボーイング
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