桜宮高2自殺 バスケ部主将に立候補、辞められぬ苦悩…顧問に訴え
産経新聞 1月11日(金)14時55分配信
大阪市立桜宮高校の男子バスケットボール部主将だった男子生徒=当時(17)=が自殺した問題で、同部主将には立候補で選出されていたことが11日、分かった。学校関係者によると、男性顧問(47)は自殺当日に行われた大阪府警の事情聴取に、前日の生徒の様子を、「大学進学のため、主将を続けていると話していた」と説明していたことも判明。体罰に苦悩した生徒が、主将を続けられないという思いを抱く一方、主将を辞めれば進学に影響が出ると思い詰めていた可能性があるという。
学校関係者によると、生徒の学業成績は学内トップクラスで、大学進学を熱望。生徒が所属する同校体育科では部活動での実績などが評価対象になるスポーツ推薦を通じ、進学する生徒も多く、部の主将を務めることが評価されることもあるという。
生徒は昨年9月、立候補してバスケ部の主将に選出。しかし、顧問による体罰が主将である生徒に集中したことで、母親に対し、たびたび「しんどい」と打ち明けていたという。
顧問と自殺した生徒が最後にやりとりをしたのは自殺前日の昨年12月22日夕で、部活後に体育教官室で面談。「もうプレーする余裕がないんです」と打ち明ける生徒に、顧問が「そんなにキャプテンがしんどいのか?」と聞くと「とてもしんどい」と返答。顧問は「それじゃあ2軍でもいいんやな」と迫った。
さらに、顧問が「じゃあお前、なんでキャプテンやってるんや?」と尋ねると「大学進学のためです」と回答。改めて「キャプテンを続けるのか?」と問うた際には「また明日から一生懸命頑張ります」とも話していたという。
市教委や関係者らによると、生徒は真面目で責任感の強いタイプ。家族は両親と大学生の兄で、同じくバスケットをしていた兄も、強豪校でプレーしていた。
小学生のときに地元チームで本格的に競技をスタート。中学では副主将として部員をまとめた。休みの日も自主練習を欠かさず、試合でも活躍したが、大会では地区の2位にとどまり悔しい思いも。「もっと強い学校で続けたい」という強い気持ちが強豪・桜宮への志望につながったという。
最終更新:1月11日(金)15時37分
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