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最終更新:2013年1月12日(土) 10時37分

大阪の高校生自殺、顧問教諭を本格捜査へ

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 大阪市立桜宮高校で、バスケットボール部のキャプテンだった男子生徒が、自殺した問題です。大阪府警は、体罰を加えていた顧問の教諭について、暴行容疑などを視野に本格捜査に乗り出す方針です。

 桜宮高校では9日朝、通常通り生徒たちが登校しましたが、授業は午前中だけの短縮となりました。

 「悲しいとしか・・・暴力をしなくても、みんな頑張る子たちばかり」(生徒)
 「いいクラブなので、悪いとかは、ない」(生徒)

 バスケットボール部でキャプテンを務めていた2年の男子生徒(17)は、顧問の男性教諭に、体罰を受けた翌日の先月23日、自宅で首をつって自殺しました。

 大阪府警は、先月も男性教諭に事情聴取していましたが、日常的に体罰を加えていた可能性があることから、近く教諭から再度、事情を聴くなどして、暴行容疑で立件できるかどうか慎重に調べる方針です。

 「私のいたらなさ。率直にございます。いきすぎた体罰だったんだろうと思う」(大阪市立桜宮高校・佐藤芳弘校長)

 18年前に、バスケットボール部の顧問に就任した男性教諭。高校総体への出場など実績を残す一方、厳しい指導でも知られていました。

 「平手で殴られることが、僕はありましたし、先輩なんかは蹴られたり、全国にでてこそ『桜宮』というのがあったと思う」(バスケ部OB)

 7年前、教諭はスポーツ専門雑誌に寄稿。生徒たちへの指導法について、こう述べていました。
 「かなりしつこく日々の練習で鍛えています。『これができなければ桜宮じゃない』と選手たちに厳しく言っているくらいです。試合前には、選手のメンタル面にも気を配りたいところです」(スポーツ専門雑誌の記事より)

 熱心な指導に対し、「部の伝統」と受けとめていた生徒もいたといいます。

 「技術の向上とか団結力を高めるために、必要な限度だと思う。(卒業しても)感謝の気持ちでいっぱいです」(教諭を知る46H@8!K

 一方、この教諭については、おととし9月、大阪市の窓口に体罰を告発する通報が寄せられていました。通報は匿名で、「バスケット部でひどい体罰が横行している。教諭に逆らうと退学させられる、と言って泣き寝入りしている」などの内容でした。しかし、当時の校長は、教諭への聞きとりはしたものの生徒に対する調査はせず、教育委員会に「体罰はなかった」と報告していたということです。

 大阪市教委は、「調査が不十分だった」として、再調査するとしています。(09日17:48)

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