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俺の姉貴がこんなにドサドなわけがない
作者:ヤマダマヤ
「ねぇ」
「ん?」
「馬鹿って呼んでみて」
「はぁ?」
突然何を言い出すのだろうこの姉貴は…
「嫌だ」
「どうして?」
「どうしてって…」
姉貴がそんなことを言い出すのはたいてい嫌なことの前触れなんだよな…
「もしかして、私があまりにもスーパー優秀美少女だから、愚弟ごときがそんな
ことを言うなんてとても畏れ多いからとか?あら、そんなことを思ってくれるなん
て私はそんな愚弟を持って嬉しいわ」
「ぐっ…!」
何でこの姉貴はこんなことを自分でスラスラ言えるのだろう?
まぁ確かに姉貴はスーパー優秀美少女なのかもしれないが…
「いや、ちょっと違うみたいね。確かに私がスーパー優秀美少女だということは
認めるけど、本音は私がこんなことを言い出すなんて嫌な予感しかしないってと
ころかしら?そんなことを思ってるなんて残念だわ愚弟」
「……!」
見透かされている…!
「まぁいいわ、そんなことより愚弟」
「いい加減その愚弟って呼び方やめろ」
「あら、愚弟っていうのは愚かな弟、まさにあなたのための言葉じゃない。ねぇ
、戸棚の下から2段目の左側の棚にしか隠す能のない愚弟?」
「すいません愚弟でいいですお姉様!!」
くっ…昨日エロ本の隠し場所がバレて配置変えたのに何でもうバレてるんだ…!?
「分かればいいのよ。とにかく、私のことを馬鹿って呼んでみなさい」
「…」
「ねぇ」
「……」
「早く」
「………」
マズい、姉貴の顔が俺にどんどん接近してこのままだと…
「ねぇ確か…」
「…?」
「名探偵コナンに人工呼吸に見せかけて殺そうとした人いたわよね?」
「何故今それを言う!?」
しかも劇場版!
「何故って…そりゃあ…ねぇ?」
「何でこいつこんなことも理解できないのみたいな顔で同意を求めるな!」
「うるさいわね、実験するわよ」
「じ…実験…?」
この体勢で実験ってこのネタの流れは…
「そう…実験…お互いにキスするフリをして口を塞いでどっちが先に息絶えるか
という実験」
「やっぱり殺す気か!?」
「うるさいわねぇ、とっとと言いなさいよ、いい加減殺すわよ」
「ストレートになった!」
ああもう本当に面倒だ。
さっさと姉貴の言うとおりにしてこの件を終了させよう。
……いや待てよ、これはチャンスじゃないのか?
姉貴が俺にバカと呼ぶ、つまり罵倒することが許可されている今、日頃から罵倒
されまくっているお返しをするチャンスではないか?
ここで仕返しせずにいられるだろうか、いやいられない。
よし…頭を冷やして…チャンスは一度…最小限の力で最大限の罵倒を…
「バカ!アホ!クズ!オタンコナス!カス!(作者ネタ切れのため後は思い思いの罵倒
の言葉を思い浮かべてください)」
何かもう色々とカオスだった。
つーかよく考えたらここでヘタな事言ったら後で殺される可能性があるじゃん。
叫びすぎて荒れてしまった息を整えながら姉貴の動向をうかがう。
姉貴はさっきから目を閉じたまま何かを考え込んでるようだ……怖い。
「あの…お姉様…?」
「それだけかしら?」
「え?」
「それでもう十分かしら?」
「あ、は、はい…」
「そう…」
こほん、と息を整えた姉貴はその言葉を発した。

「バカって言うほうがバカなのよ、愚弟」
「 」

「どうしたの愚弟、部屋の隅で体育座りして。みっともないわよ。元々存在がみ
っともないけど」
「……いや、世の中何だかなあ、と思って…」
まさか1400文字に及ぶやりとりの結果がこれだと思うと…
はぁ…
とりあえず、この件を早く終了させよう。
「そういえば姉貴、今日はMさんとデートじゃないのか?」
「えぇ、そうよ」
「時間大丈夫なのか?もう12時をまわるぞ」
「えぇ、問題ないわ。彼には午前5時から待ってもらってるし」
「お前は彼氏に何て事をしてるんだ!?」
「………?何か問題かしら?」
「…問題しかねぇよ…」
人を7時間も余裕で待たせる姉貴って…
いやさすがにMさんも冗談だと思ってまだいないか…
「今そのMからメールが来たわ。『待ち合わせ場所であなたを待ち始めてから7時
間経ちました。今日もあなたのその美しい御姿がみれるかと思うともうずっと立
たずにはいれません。早くあなたに会いたいです』…て」
「……」
もはやツッコむ気力も起こらなかった…
「まぁ確かに、そろそろ行ってあげようかしらね。出かける準備をしなきゃ」
そう言いながらおもむろに腕を広げる姉貴…そーなのかー?
「何してんだよ?」
「そっちこそ何してるのよ。早く脱がして着替えさせなさいよ」
「するか!!」
どこぞの魔法学院のお嬢様(初期型)だお前は!?
「いけない奴隷ね、使い魔は主人の目となり耳とならなければいけないのよ」
「お前と契約した覚えがねぇよ…」

「しかし、7時間も待たされてそれでも大丈夫だなんて、Mさんも何というか…」
「理想のマゾヒストよね」
「ぼかそうとしたのに言うなや!!」
「だけど、彼のマゾヒストぶりは本当にスゴいのよ?
前に私がうっかりヒールでアゴを打ち抜いちゃった時も、うっかり熱いお茶が入
った湯飲みを彼に向かって投げちゃった時も、うっかりレポートの束で頭を振り
抜いちゃった時も彼は笑顔でイエス!ユアハイネス!って言ってたわ。
あれは真性のマゾね」
「……うん…まあ…この際あの人がマゾかどうかは置いといて…お前それ本当に
うっかりなのか?」
どう見ても悪意しかこめられていないうっかりだ…
「しかしまぁ…なんだかんだで仲良く(?)やってるじゃん。良いコンビなんじゃな
いの?」
「何言ってるの?ぜんぜんダメよ」
「えっ?」
「確かに彼もマゾヒストという意味では特にいじりがいのある稀有な存在だわ。
でもそれだけじゃ私には物足りないの。やはりツッコミという存在がいた方がや
りがいがあるわ。あなたのように!」
「!」
なん…だと…?
「そうね…あなたは差し詰め私の愛人と言ったところかしら…?せいぜいM君に腸
の中に誰かいないか確認されないことね…?」
「……」
「そろそろ行ってくるわ愚弟、もとい愛人…」
そう言って、姉貴は出て行った。

…あー疲れた……
俺の部屋なのにアレがいるだけでもの凄く疲れる…
しかし俺Mさんに一回くらいしか会ったことないけど…
良い人そうだったのになぁ…

……愛人…か…
いや、もちろん俺はシスコンではないぞ。
…ただ、俺たちは姉と弟という言うなれば腐れ縁なんだ。
だから、こんな姉貴だけどなるべく大事にしていこうと思う
………
……

わけねーだろ…
今のは良さげなオチがまとまらなかったから言っただけで…
しかしホントに姉弟ってのは腐れ縁だからな…
これからも姉貴のサドに付き合っていくのかと思うと…
………はぁ…

(以下弟の延々とした愚痴なので強制的に完)
どうも、マヤちゃんです。
間が開いても無事投稿できました。
今回はコメディーということでいつも以上にネタを詰め込んでみました。
普段もキャラとかは結構いろいろな先人たちのキャラたちを参考にしていたりするのですが、今回はいつも以上に詰め込んでみたら何だかカオスなことに・・・

さて次回は・・・ほのぼのってよりはグダグダだと思います。
というかこれは投稿していいのだろうかという危険なネタが・・・?
まあお楽しみにしてください。
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