経済存在感を見せ始めた“第3極”阿倍野・天王寺 あべのハルカス、6月先行開業+(1/2ページ)(2013.1.8 00:08

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存在感を見せ始めた“第3極”阿倍野・天王寺 あべのハルカス、6月先行開業

2013.1.8 00:08 (1/2ページ)
超高層ビル「あべのハルカス」=大阪市阿倍野区(本社ヘリから、頼光和弘撮影)

超高層ビル「あべのハルカス」=大阪市阿倍野区(本社ヘリから、頼光和弘撮影)

 完成すれば、日本一の高さとなる超高層ビル「あべのハルカス」(高さ300メートル、大阪市阿倍野区)。今年6月には百貨店部分が先行開業し、来年春にはビル全体がグランドオープンする。地権者が多いため、キタ(梅田)、ミナミ(難波・心斎橋)に比べ再開発が進まなかった阿倍野・天王寺地区だが、数年来、商業集積が進み、大阪の“第3極”として存在感を見せ始めている。(松村信仁)

 ■国内最大の百貨店

 近畿日本鉄道が約1300億円を投じ、平成22年から建設を進めてきた「あべのハルカス」は地上60階・地下2階で、百貨店やオフィス、ホテルなど多彩な施設で構成されている。

 今年6月には「あべのハルカス近鉄本店」(現・近鉄百貨店阿倍野本店、地上14~地下2階)の「タワー館」が先行開業。これに続き、現在の阿倍野本店部分を改装し、26年春に全面開業する。売り場面積は建て替え前の1・3倍にあたる10万平方メートルで、国内最大級となる。

 百貨店12~14階のレストラン街は、1万1千平方メートルのスペースに計42店舗をオープン。席数は現在の3倍にあたる2800席で、百貨店のレストラン街としては最大級だ。

 売り場には専門店業態も取り込み、品ぞろえを多彩にすることで、主要顧客層である40歳代以上の高年齢層から若者、家族連れも取り込む「フルターゲット型の店舗を目指す」(飯田圭児・近鉄百貨店社長)。

 ■エリア全体が観光資源

 ビルの中層階(17、18、21~36階)はオフィスフロア。24年12月末時点の成約率は約7割で、関西電力や奥村組などが入居する。高層階(38~60階)には高級ホテル「大阪マリオット都ホテル」がオープンする。

 あべのハルカスの向かいには、23年春開業の「あべのマーケットパーク キューズモール」、そしてJR天王寺駅ビル「ミオ」など多彩な商業施設が集積。また、天王寺動物園、四天王寺は徒歩圏内、有名観光地の新世界や通天閣も徒歩20分前後で行けるなど、地区全体が観光資源として成り立つ。

 阿倍野・天王寺地区にはJRと地下鉄、近鉄、阪堺電気軌道の駅が存在し、1日あたり平均約77万人が乗降する。商圏人口は600万人を超えており、「ターミナルとしての潜在力は十分だ」(小林哲也・近畿日本鉄道社長)。

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