ガンダム

燃え上がーれ~ 燃え上がーれ~♪

「こいつ…動くぞ!」

1979年に日本サンライズ(当時)が制作し名古屋テレビをキー局として放送されたロボットアニメの金字塔、
機動戦士ガンダム』にて主人公、 アムロ・レイ が乗る事になったモビルスーツ(略してMS)と呼ばれる戦闘ロボット。
全高はマジンガーZと同じく18m。
続編が多数製作されガンダムの種類も増えた為、アムロのガンダムを指す場合は型式番号のRX-78-2を付けて呼ぶことが多い。

RX-78-2 ガンダム

デザインは大河原邦男。地球連邦軍の試作型モビルスーツ。
連邦軍の起死回生作戦であるV作戦の名のもとにガンタンク・ガンキャノン・戦艦ホワイトベースと共に建造される。
開発主任はアムロの父、テム・レイ。

「赤い彗星」シャア・アズナブルのサイド7偵察時の部下の無断襲撃に起因する出来事により、
偶然アムロ・レイが乗り、以降ホワイトベースを母艦に活躍する。
裏を返せば、この時の部下の無断行動がなければアムロがガンダムに乗ることもなく、宇宙世紀の歴史は変わっていたかもしれない。

テレビアニメに登場したガンダムはアムロが搭乗した1機だけであるが、
放送後に、ホワイトベースにはガンダムが3機搭載されており、アムロが搭乗したのは2号機だという設定が作られた。
これに限らず、ガンダムシリーズの設定の多くが放映終了後に作られたものだったりする。
1号機はサイド7襲撃時に破損、脱出時に回収する時間が無く機密保持のため焼却処分、
3号機は回収され予備機として部品取りに使用、後に連邦軍に引き渡されマグネットコーティングのテストに使われた。
尤もその焼却処分の場面でアムロの「まだ3機分くらいは残っている」という台詞と、
ガンタンクとガンキャノンが焼却された(複数機あった)ことを考えれば、完全な後付けという訳ではない。

尚RX-78-2の"-2"は、2号機ではなく2番仕様という意味。
1番仕様はプロトタイプガンダムと呼ばれ、黒・白・赤で塗装された1号機が有名だが、
サイド7襲撃時にガンダムは3機とも2番仕様に換装され、1番仕様は存在しなかった。
3番仕様はマグネットコーティング+αが施されて、上述のテスト後のグレー・紫の3号機、G-3ガンダムが有名。
これらは色以外に見た目の変化は少なく、2号機も後にマグネットコーティングが施されて3番に準ずる仕様となった。
更にその後に7号機まで設定が作られたが、輪郭から大分異なるので割愛。

地球連邦軍はジオン軍と比べてMSの開発技術では劣っていたが、ビーム兵器の開発技術に関しては勝っており、小型化に成功する。
その結果、本機は宇宙世紀の世界では、初めてビーム兵器(ビームライフル・ビームサーベル)を手持ち武器として与えられた革命的なMSとなる。
ビームライフルは戦艦の主砲並の威力を持ち、直撃すればMSはおろか戦艦すら沈む。
装甲材としては「ルナ・チタニウム合金」が使用されており、量産型ザクIIの120mm(!)ザクマシンガンの直撃を受けても無傷という驚異的な耐久性を持つ。
尤もこれには「宇宙での使用にあわせ、反動を抑えるため初速を意図的に抑えて作られていた」という設定も(後付っぽいが)存在する模様。
また、「ルナ・チタニウム合金」はガンダムの戦果から、7年後には「ガンダリウム合金」と呼ばれるようになった。
実際は続編の制作時に、前作の設定資料を紛失していたのが原因なんだとか

その他にも後発のMS開発に有用な運用データを確実に持ち帰る為、
分離したコクピットが脱出用の戦闘機に変形する「コアブロックシステム」を採用するなど、あくまで試作機という意味合いが強い部分もある。
TV版ではガンダムを内部に収納できるサポートメカ、Gファイターが追加配備されている。

この他、厳しい精度テストではねられたパーツを寄せ集めて作られたRX-79[G]「陸戦型ガンダム」や、
ガンダムを基にした量産機のRGM-79「ジム」が作られる事となったが、採算度外視で最高精度のパーツと
規格外の出力を与えられていただけに、依然としてガンダムが連邦最強のMSであったという。
そのような一種怪物的な機体であるにも関わらず、終戦間際にニュータイプとしての覚醒著しいアムロの反応速度に追随しきれなかった為、
やむを得ずG-3と同様のマグネットコーティング処理により追従性を向上させていたというのだからアムロも大概である。
更にはガンダムの性能を超えつつあるアムロの専用機として、
より反応速度を高めた「ガンダムNT-1」が開発されていたが…それはまた別のお話である。
最終的にはジオン軍のゲルググ等が性能的には上に来ていたが、アムロの操縦性能が桁外れなためほぼ敵なしだった。
(逆にゲルググは性能は良くても、人員不足で学徒動員兵を乗せているような戦争末期の状況では活躍のしようもなく、殆どが虚しく宇宙の塵となっていった。ガンダムとは対照的に不運な機体である)
序盤は性能差で、終盤はパイロットの能力で一年戦争を駆け抜けた。
というか度重なる後付けでアムロのチートぶりが年々上がって来ている部分もある。

ゲームオリジナルの設定では、
母艦共々非常に目立つ機体である故に一種の囮として各地を転戦し、ジオンの名だたるエースパイロット達や最新兵器を撃破し続け、
いつしか伝説的な機体として認知されるようになり、連邦軍の味方からは「 白き流星 」と讃えられ、
敵軍ジオン側からは「連邦の白い悪魔」と恐れられた。
というものも。
実際の本編中ではライバルのシャアをはじめ、ジオン兵士たちからは「 白いヤツ 」と呼ばれることが多かった。
「白き流星」については書籍『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』や後年のゲーム作品での呼び名、
「白い悪魔」については後年のゲーム作品において「ソロモンの悪夢」ことアナベル・ガトーが、アムロの乗るガンダムを評した言葉である。
本来「白い悪魔」とは小説版のアナベル・ガトーが操るノイエ・ジールのことを指していた。

最終的には宇宙要塞ア・バオア・クーでの決戦時、ジオングと相打ちになる形で大破。そのまま要塞内部に破棄された。
頭部と左腕を失ったガンダムが頭上の敵を撃ち貫くクライマックスシーンは「ラストシューティング」と呼ばれ、
何度もイラスト化されている他、幾つもの作品でパロディが作られる程の名場面である。
要塞脱出に使用されたコアファイターも、ホワイトベースクルーの乗った小型艇と無事合流した際にそのまま宇宙空間に放棄された。
この時、アムロの激戦の成果である大量の戦闘記録が詰まった学習型コンピュータまで纏めて漂流させてしまったことが、
終戦間際の正確な記録が残っていない原因の一つだと思われる。

木馬の白いヤツ

派生機として追加装甲を付けたフルアーマーガンダムが存在する。
元々は漫画『プラモ狂四郎』のパーフェクトガンダムを宇宙世紀の世界観に合わせてリファインしたもの。
装甲も中身のガンダムもダークグリーンになっている。
いくつかのゲームでは登場し、撃墜されると装甲だけ外れてガンダム単体になることもあるが、同時に色が変わることも。
また、現代のフルアーマーガンダムというコンセプトでデザインされたのが、
『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』のフォーエバーガンダムである。

宇宙世紀とは直接関係のない世界を含めた∀ガンダムまで続く全てのガンダムのオリジナルである。
その為、以降「ガンダム」の名が付くほぼ全てのMSの顔はRX-78の頭部を真似て作られている。
漫画作品『機動戦士クロスボーン・ガンダム』冒頭ではこの事を皮肉って、
「目が二つついててアンテナはえてりゃ、マスコミがみんなガンダムにしちまうのさ!バカのひとつおぼえだよ」
という台詞が出てきたりもしている。
(この台詞は原作者・富野由悠季氏の指示らしく、枠線の外に「監督がこういうセリフにしろって言ったんだあ」と書いてある)
連載開始当時は『機動武闘伝Gガンダム』放送中であったことも関係しているのかもしれない。
実際に『クロスボーン』の前作にあたる『機動戦士ガンダムF91』の主役機・ガンダムF91は、
頭部がガンダムに似ていたので艦長代理によりガンダムF91と命名されている。
その後、続編『機動戦士クロスボーンガンダム 鋼鉄の七人』において、F91と同じサナリィが試作した
F99レコードブレイカーも「連邦に売る際には二本角つけてなんたらガンダムとして売る」と
開発者が冗談めかして呟いているので、F91の頭部もわざとそういった意匠にした疑惑がある。 後付乙って言うな
因みにメインカメラは目ではなく頭頂部の出っ張りにある。

目とアンテナがあればガンダムになるのか、ふうりん氏による検証。

+  ええい このスイッチだ!

+  『ギレンの野望』では…

+  Gジェネでは…

+  『ガンダムVS』シリーズでは…

+  スパロボでは…

公式の外部作品である『SDガンダム』シリーズでは人格が設定されている作品も有る。
出演すれば主人公、そうでなくとも重要な役どころである為どれもその作品を象徴する性格をしている。

また、実写ゲーム『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』での装甲っぷりも一部で評判。
原作ではルナ・チタニウムの装甲で、ザクのマシンガン程度では怯みもしない筈なのだが…


格闘ゲームにおけるRX-78-2 ガンダム

ガンダムシリーズは頻繁にゲーム化されており、格闘ゲームも存在するが一言で言うと玉石混淆で、
特に1993年にバンプレストがリリースしたアーケード向け対戦アクションゲーム『機動戦士ガンダム』は
悪い意味で伝説となっている。

本作品において、ガンダムはストリートファイターIIでいうリュウのポジションである。
そしてケンのポジションに当たるのが、 セイラ・マスが搭乗するジムカラーのガンダム である。
性能は全く同じはずなのに、CPUが操ると明らかにアムロ機の方が弱い。どうした主人公
セイラ機2:35~

アムロ機4:14~

その後同社から『機動戦士ガンダム EX REVUE』という続編的作品が作られた。
この作品でのガンダムは、投げを行うと相手がどんなモビルスーツでも、 ザクの動力パイプを引きちぎる
ビームライフルが ピンク色の波動拳 、ビームサーベルのモーションが覇王丸橘右京といった具合である。
他のモビルスーツもなんかデジャビュを感じさせ、ユーザーからある種の『SVC』(CVSではなく)だとか言われていたりする。
また、 「この程度の敵ならガンタンクでよかったんだ。ブライトさんは戦略をわかっていない」 という非常に腹立たしい勝ち台詞がある。
「この程度の地上基地ならこのガンタンクの機動力と火力で十分に対抗できる。用兵の問題はまだブライトさんにはわかりはしない」という原作の台詞を改変したものだが、印象が大分異なる。
同キャラ対戦が可能になったことでセイラ機は無くなり、ジムカラーのガンダムは単なる2Pカラーとなった。

このジムカラーのガンダムは90年代のガンダムゲームに、何度かRX-78-1プロトタイプガンダム扱いで2P側のガンダムとして登場している。

『ガンダム・ザ・バトルマスター』ではマーキュリー=プロムナードが搭乗する。彼についてはΖガンダムのページ参照。
『ガンダム・ザ・バトルマスター2』では条件を満たすとマーキュリーが搭乗するが、メガスペシャルアタック(超必殺技)を持っていないなど、技数が少ない。
SIMPLE2000シリーズ『ガンダム・THE・バトル』ではメガスペシャルアタックのハンマーなど、いくつか技が追加されている。
ハンマーを振り回してから北米版だと(ストリートモード限定で?)「Gundam hammer!!」とカットインと共にアムロが叫び、叩きつけるという至ってシンプルな技だが、
ハンマーを振り回している間は相手も動けないので隙が少なく、ダウンも奪えるうえに 起き攻めに使える
このゲームの超必殺技は3回までの回数制、回数以外の制限はないので、 一度相手のダウンを奪えばハンマー3回確定


MUGENにおけるRX-78-2 ガンダム

ニコニコMUGENではあまり目立っていない。 というかまったく見かけない。
他の白い悪魔達が暴れまわり、ライバル機がそれなりに活躍している位である。
中の国の呪縛 とでも言うのだろうか。

しかしエルリク氏が新たなガンダムを制作、β版を公開したこともあり呪縛からの開放に期待される。

+  よしつね氏製作
+  taurusac氏製作(AC版)
+  taurusac氏製作(バトルマスター版)
+  Tommy-gun氏製作
+  エルリク氏製作
+  ミフ氏製作

「僕が一番、ガンダムを上手く使えるんだ!」

出場大会

GP03
更新停止中
凍結
削除済み

出演ストーリー

中の国(アムロ・レイとして。ただし…)
Gガンダム cross in mugen ~ぼくらの非想天則~(Tommy-gun氏の改変と思われる)
科学特捜隊と奇妙な生徒達


*1
少々生臭い話になるが、人物に比べ絵の破綻が判り易いロボットに「歩く」「走る」などの激しい動きをさせるのは
アニメーターへの負担が大きく、「とりあえず空を飛ばす事で動きを最小限に抑えられる」Gファイターの存在は
有難い物であった事も事実である。

また、Gファイターの存在により演出上の幅が広がったのも事実であり、
(25話の「水爆切り」など、Gスカイの存在がなければそもそも成立し得ない)
後のシリーズでも、殆どの場合何らかの形で 「(ドダイ改など)MSが乗る乗り物が登場する」 か、
あるいは MS自体がデフォルトで空を飛んでいる 事がそれを物語っている。
Gファイターの存在を「スポンサーからのゴリ押し」と一言で切り捨ててしまうのは、あまりにも浅薄な考えであると言えよう。
バイク戦艦なんかとは違うのだ。

余談だが、もう一つの作画省力手段であるドムのホバー移動も後に様々な作品で多用されている。



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