東京への五輪招致 英でアピール1月10日 21時34分
2020年の夏のオリンピックとパラリンピックの招致を目指す東京の招致委員会は、10日、イギリスのロンドンで記者会見を開き、100人を越えるメディアに向けて東京開催の魅力をアピールしました。
ロンドン中心部のホテルで行われた会見には、外国の大手通信社のほか、IOC委員がよく読む専門誌やインターネットのサイトの記者など合わせて63社、100人余りが集まりました。
東京は招致委員会の会長を務める猪瀬直樹都知事や、IOC委員の竹田恒和理事長などが出席し、猪瀬知事ははじめに「東京のオリンピックは、世界で最も安全で先進的な大都市で開かれる。世界中の観客に夢を与え、明るい未来に導く」と述べて東京開催の魅力をアピールしました。
このあと、外国のメディアからは「都民の支持率の低さをどう思うか」や「放射能の問題をどう考えるか」といった質問が出されました。
これに対して猪瀬知事は「銀座で行われたメダリストのパレードに50万人の市民が集まるなど、関心が高まっているので、今の支持率は上がっていると思う」とか、「東京は東日本大震災の被災地から遠く離れており、放射線の数値は今は平常値だ」などと説明し、不安はないと強調しました。
また、竹田理事長は「日本は震災のあと、世界中の関係者から激励をもらい、スポーツの力を実感した。オリンピックを開くことで世界に感謝の気持ちを伝えたい」と訴えていました。
記者会見を終えた東京都の猪瀬知事は「日本のことを紹介するオープンな記者会見はあまりないと思うんで、こういう場を設定することは常に日本のことを世界に情報発信していくという意味合いから見ても非常にいいことだと思う」と話していました。
また、サッカー女子の澤穂希選手は「大役を終えてほっとしています。スポーツの楽しさや魅力を自分なりに伝えられたと思います。オリンピックの招致には多くの人に関心を持ってもらうことが大事なので、これだけのメディアに集まっていただき、感謝しています」と話していました。
海外メディアの受け止め
会見のあと、アメリカの大手通信社の記者は、「ロンドンで会見を行うことで世界の新聞やメディアが記事にするので、とてもよかったと思う。とても分かりやすく説得力のあるプレゼンテーションだった。東京は有力候補だと思うが、初めてではなく2回目の開催という点が弱点になると思う」と話していました。
またオリンピックを中心に扱うインターネットの専門サイトの記者は、「東京は有力候補の1つだが、イスタンブールがイスラム圏での初開催をアピールしている点は強いと思う。東京の弱点はそんなに無いが、震災による原発事故の影響で悪い印象を持っている人はいるのではないか」と話していました。
[関連リンク] |
|