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ネット事犯検挙件数ナンバー1 不名誉な記録作ったグリー

 何とも破廉恥な記録を作ってしまったのは、コミュニティ・サイト運営会社のグリーだ。サイトを悪用して十八歳未満の児童や少年少女らを性犯罪の食い物にするといったネット事犯―。その二〇一〇年分の検挙状況調査で、同社がDeNAやミクシィなど並みいる競合に大差をつけ、見事「独り勝ち」をおさめたことが明らかになった。警察当局によるサイト監視に対する指導強化もあり、ライバル各社が揃って前年より犯罪被害者数を減らすなか、唯一、グリーだけが同二・三倍に増えた。業界筋からは「監視コストを惜しんで利益追求に勤しんできた賜物」といった皮肉も飛んでいる。

 調査は、警察庁が、〇八年分から集計をはじめたもの。昨年一年間の被害者数は前年より九・一%増えて一千二百三十九人。サイト別被害者数は表向き非開示だが、当局筋によると、グリーの運営する「GREE」が三百七十八人と、全体の三割強を占めるという。二位「mixi」の百二人、三位楽天の「前略プロフィール」九十人などに大きく水をあける。

「GREE」を利用した事犯のなかには、女性になりすまして女子高生らをおびき寄せ、次々と強姦するという、きわめて悪質な重要犯罪も含まれているという。さすがに「マズい」と思ったのか、グリーでは昨夏になって徐々に監視強化などに乗り出したとされる。
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