菅義偉官房長官は4日、朝日新聞などのインタビューで、過去の植民地支配へのおわびと反省を表明した1995年の「村山談話」について「引き継ぐと同時に、安倍内閣として21世紀にふさわしい未来志向の談話を発表したい」と語った。新たに「安倍談話」を出すことで、村山談話を事実上見直す考えを表明したものだ。
菅氏は12月26日の内閣発足直後の記者会見で「歴代内閣の立場を引き継ぐ」と述べ、村山談話を踏襲する考えを表明。4日のインタビューでも村山談話を踏襲するとしたうえで、新談話について「お互いの友好、経済連携、文化とかが含まれる。有識者の会で検討していきたい」と説明。有識者会議の設置は「できる限り早く」と語った。
一方、慰安婦問題で旧日本軍の強制性を認めた「河野談話」については「政治問題、外交問題にするつもりは全くない」と述べ、見直しに慎重姿勢を示した。