「ザ・ワイド」終了報道について
5月16日(水)藤田省三さんの対話集がみすず書房から送られてきた。『藤田省三対話集成3』に収録された会話はオウム真理教事件が起きた1995年に行ったものだ。単行本の帯にはこうある。「はじめて活字化された丸山眞男との会話から、オウム問題を有田芳生と語る対話まで。市民的自由を問い続けた思想家が同時代の世相をみつめた35年間の記録」。オウム事件以来この12年間仕事をしてきて、これほど光栄に思う惹句はない。テレビ朝日の女子アナが自民党から参議院選挙に出るという報道を聞いて、ああこのひとには藤田さんの「異端論」など理解できないだろうなと思った。番組でご一緒したときの印象はとてもよかったのに。ジャーナリズム精神があれば、権力からは距離を置くものだ。そうかジャーナリストではなくアナウンサーなんだと思えば納得。「ザ・ワイド」が9月で終るとスポーツ新聞や夕刊紙などが書いたらしい。「週刊新潮」から問い合わせがあったのは先週の土曜日。旅行に行っていたので、電話に出たのは日曜日の夕方だった。女性記者は「ザ・ワイド」が終ると聞きましたという。日本テレビ内部からの情報だ。「そんなことないんじゃないですか」と答えたものの、今日の報道は打ち切りで確定している。日本テレビが公式に何も言っていない段階でコメントするのはルール違反だろう。だからいまは何も言わない。それでも番組関係者や他局からも問い合わせの電話がある。系列テレビ局のある役員は「映画の再放送なんか買いたくないよ」と怒っていた。番組の合間に草野仁さんや森富美さんと報道について笑いながら論評する。憶測記事はとても面白いのだ。すべての現象ははじめがあれば終わりがある。この生さえも。
地下鉄で新宿。あれっと立ちどまった。JRの再開発キャンペーンで新宿に関わりあるひとたちの肖像写真が路上にずらっと掲示されている。そこに新右翼「一水会」代表を務める木村三浩さんの全身写真があったのだ。ご本人に電話をして「どうして」と聞くと、「新宿で街宣活動をしていたからですよ」という。そうか新宿の顔なんだ。竹村文近さんに鍼を打ってもらう。体調万全。代々木の「馬鹿牛」。焼酎で豚ハツのタタキ珍味。常連と噂話に大笑い。午後7時半に店を出て品川。ホテルパシフィック東京のセラーバーへ。舟木稔さん、テレサ・テンの弟のジム•テンなどと待ち合せ。ところが時間を間違えたのか、いっこうに現れない。マティーニを飲んでから店を出る。舟木さんあてにメモを残す。タクシーの運転手さんはブラジル生活30年。この祖国•日本がどれほどダメになったかを慨嘆していた。「ブラジル人は貧しいですけど心は豊かです」と静かに語るのだった。帰宅して桑田佳祐の「明日晴れるかな」を聴いてたら携帯が鳴った。大学時代の知人だと思って偉そうにしゃべっていたら、どうも様子が違う。舟木さんだった。いまからバーに行くという。ジム•テンに会いたかったけれど、仕方がない。
ザ・ワイドが終わるのかと思って驚きました!
今日の「有田が行く」は石原都知事との対談ですね。
拝見させていただきます^^
投稿 tora | 2007/05/17 12:12