【竹野内崇宏】山陰で唯一の法科大学院(LS)である山陰LS(松江市西川津町)の存続と発展を求める訴えを、三宅孝之・島根大名誉教授らが表明し、10日、島根県庁で記者会見した。国の補助金が減るなど苦境にあるなか、島根、鳥取県民や国などに対し、存続に向けた支援や方策をとることを求めている。
山陰LSは04年に設立されたが、12年度は入学者3人、司法試験合格者は2人で合格率は約6%(全国平均25%)にとどまり、13年度は国立では初めて補助金削減対象となる。
一方で、呼びかけ人らによると、06〜12年の司法試験で18人が合格し、11年までの33年間の島根大卒業生の旧司法試験合格者数16人を超えるなど、「着実に成果を出し、地域にも根付いている。山陰にはまだ弁護士らが求められている。成長の芽を絶ってはいけない」などと主張している。