本年１２月２９日から３１日まで、当会場で開催が予定されております「コミックマーケット８３(コミックマーケット準備会･有限会社コミケット)｣につきましては、漫画「黒子のバスケ」にかかる脅迫事案の影響により、皆様に多大なご心配をおかけしているところですが､今週末の開催を控え､これまでの経過や当社の対応について､お知らせをさせていただきます。

漫画「黒子のバスケ」に関しましては、本年秋以降、関連イベントの中止等を要求する脅迫状が、当社をはじめ、コミックマーケットの主催者、そのほか全国各地の会場等に送りつけられているところです。報道等によりますと、上智大学では、脅迫状とともに硫化水素を発生させうる液体物が仕掛けられる事件が実際に発生しておりますが、現時点においては、未だ犯人が確保されておりません。

こうした一連の事案が、同一人物によるものと必ずしも断定できるものではありませんが、上智大学において実際に犯行がなされていること、全国各地の同人誌イベントが中止を余儀なくされていることなどから、当社としても、今回の脅迫行為は、過去のインターネットへの書き込み事案等とは一線を画す、極めて深刻な事案であると重く受け止めております。

とりわけ、１日の来場者が２０万人近くあり、お客様の安全確保等が重要な課題となっているコミックマーケットにおいて、万一、実際に事件が発生した場合、一次被害のみならず、パニック等による二次被害も強く懸念されます。

今回のコミックマーケット８３において、犯罪行為が実際に発生すると断定はできませんが、当社といたしましては、お客様の安全・安心の確保を最優先に考え、警察当局からの指導も踏まえ、コミックマーケットの主催者に対して､｢黒子のバスケ」関連サークルの出展見合わせなどの検討をお願いするに至りました。

これに対し、主催者からは、当社及び警察当局からの要請等を踏まえ、来場者の安全確保の観点から、関連するサークルの出展を見合わせざるをえない旨のご回答、また、警備を強化した上で開催する旨のご説明をいただいたところです。

この間、主催者、警察当局と幾度となく協議を重ねてまいりましたが､｢黒子のバスケ」関連サークルの出展を見合わせるとの主催者の判断は、お客様の安全・安心の確保の観点から、苦渋の決断をされたものと考えております。

なお、主催者から上記回答をいただいたのと同時期に、当社に対しても､｢黒子のバスケ」に関連する脅迫状が、白い粉末及び液体とあわせ送付されており、事態は依然として予断を許さないものと考えております。

当社といたしましても、コミックマーケットの開催に際しては、警察当局と連携しつつ、警備員の増員をはじめ大幅な警戒体制の強化を図った上で万全の態勢で臨みます。

開催当日は、安全確保のため、主催者において手荷物確認を実施するなど、お客様にはご不便をおかけすることもあるかと存じますが、安全な催事の実施に向けて、ご理解、ご協力のほど、お願い申し上げます。

「黒子のバスケ」にかかる出展・物販等を楽しみに全国から東京ビッグサイトに足を運ぼうとされていた多くの皆様におかれましては、ご理解をお願いいたします。