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【サッカー】

京都橘・小屋松 日本一弾決める

2013年1月14日 紙面から

決勝戦に向け、軽めの調整をする京都橘の小屋松(左)と仙頭=埼玉県志木市で(市川和宏撮影)

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 第91回全国高校サッカー選手権で、ともに初優勝を狙う京都橘と鵬翔(宮崎)は13日、埼玉県内と横浜市内で、それぞれ最終調整した。5得点で得点王争いトップの京都橘FW小屋松知哉(2年)は、左ふくらはぎなどを負傷し満身創痍(そうい)ながら強行出場を直訴した。鵬翔は、昨年12月に左膝の手術を受けたエースMF中浜健太(3年)が、中学時代にライバルだった小屋松の前での得点を誓った。京都府勢は久御山以来2大会ぶりの決勝進出で、第46回大会の洛北以来3度目の優勝を狙う。宮崎県勢は初めて決勝に進んだ。決勝は14日、国立競技場で行われる。

 満身創痍の2年生エース小屋松の言葉が熱を帯びた。「3年生への恩返しをしたい。決勝には出たい」。前日の準決勝では1得点を挙げて得点王争いトップに立ったが、左ふくらはぎ、膝、腰を負傷。試合後に病院に直行したが、ハンターの心は折れてはいなかった。

 「正直、痛みはある。走れなくて迷惑かけるかもしれないけど、点を取ることで返します」

 決勝前日の、この日は別メニュー調整。2トップを組む仙頭(3年)とパス交換をして感触を確かめた。「きょう、けることができたので大丈夫」とコンディションを確認したが、腹は既に決まっていた。昨夜、病院から戻ると、米沢監督に「行けます」と、決勝の強行出場を直訴したという。50メートル5秒8の驚速ストライカーの意志は固かった。

 強烈2トップで計9得点をたたき出し、同校初、京都勢45年ぶりの全国制覇へあと一歩。大舞台を前に先輩の仙頭を横目で見ると、「アベック弾? 2人で狙っていきたい。最初はパスが合わなかったりしたけど、今は最高のパスを出してくれる。尊敬する先輩です」と笑った。

 ターゲットは日本一。得点王は副産物だと言い切る。「チームが勝つことが、得点にもつながる。得点王はその先のプレゼントみたいなもの。あと1試合。乗り切ってからけがは治します」。敬愛する仙頭ら3年生とのラストマッチ。不屈のストライカーは足を引きずってでもネットを揺らす。

  (占部哲也)

 

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